3.動物の世界
(2)動物の体のつくりとはたらき
(354)イカとタコ
「ちがうわ。ちがうわ。ぜったいにちがう。」
「同じだ。同じ。ぜったいに同じ。」
「ちがうわ。もう,オー君なんかきらい。」
「同じだ。もう,花ちゃんなんかきらい。」
「あらあら,どうしたの。けんかはいけないよ。仲良くしよう。」
「だって,オー君がイカとタコは,同じだっていうんだもん。」
「だって,花ちゃんがイカとタコは,ちがうっていうんだもん。」
「ほほー。つまり,二人でイカとタコが同じかちがうかを話し合っていたということだね。それじゃ,どこが同じで,どこがちがうか教えてよ。」
「まず,イカもタコも,さわってみると分かるけど,どっちも骨がなくてやわらかいよ。」
「でもね,オー君。やわらかいのはよく似ているけど,足の数がちがいます。イカは足が10本で,タコは足が8本です。」
「足がたくさんあるのはどっちも同じだよ。そして,頭から足がはえているのは同じだよ。」
「頭のお話だけど,確かに足は頭からはえていますが,胴体の形がまるでちがいます。イカの胴体は細長くて,タコの胴体は丸いんです。」
「でもね,頭の上に胴体があるのは同じじゃないか。」
「ふーん。でも,オー君は,タコの目を見たことがありますか。タコにはまぶたがあるけど,イカにはないんです。そこがちがいます。」
「いやいや,まだ同じところはあるよ。イカもタコもどっちも泳ぐときには吸いこんだ海水を『ろうと』というところから,ジェットのように吹き出して泳ぐんだ。」
「うーん。そうだ。どっちもえものを取るときに,きゅうばんがあって,それでえものを取るけど,イカには,『しょくわん』というちょっと長い足があるのよ。オー君,知らなかったでしょ。」
「イカもタコも,敵からかくれたり,えものを待ちぶせして取るために,体の色をまわりの色に合わせて変えることができるんだ。どっちもすごいんだ。」
「二人とも,いろいろと調べてすごいね。感心だよ。まだまだあるのかな。」
「まだまだあると思います。」
「そうだ。まだまだあるぞ。えーっと・・・。」
「イカとタコ。同じかちがうか・・・正解は,同じでもあるし,ちがってもいるということだね。」
「どういうことですか。」
「つまり,どっちが正しい,どっちがまちがいなんてないんだよ。大切なことは,同じところ,ちがうところを見たり考えたりすることなんだね。」
「見たり考えたりすることがだいじ・・・どういうことですか?」
「ようするに,二つのことを比較して見ること,比較して考えることは,とても大切なんだ。比較することは『科学』の大切な『はじめの第一歩』だとモンタ博士は思うね。そして,比較するのに,大切なことは,数で表したり,大きさや形を見ることだね。これからも,いろいろなものをよく見たり,考えたりしてみよう。あ! そうだ。ミカンとリンゴ。どこが同じでどこがちがうかな。さあ,みんなで考えよう!」
とつぜんですが,ここで「イカイカ・タコタコクイズ」
Q1 イカとタコは,
何のなかまかな? (
魚のなかま・
貝のなかま・クラゲのなかま
)
(答え)貝のなかま
Q2 イカとタコ,
漢字ではどのように
書きますか。
(答え)イカ→烏賊 タコ→蛸
Q3 イカとタコ,
英語では
何といいますか。
(答え)イカ⇒squid(スクイッド) タコ⇒octopus(オクトパス)