2.植物の世界
(1)花のつくりとはたらき
(351)ハナミズキの実
「あ! きれいな実ですね。何の実だろう。オー君,分かる?」
「なんだろう。ぼくにも分からないよ。」
「お! きれいな実だね。この花は,『てくてく自然散歩』でもお話ししたよ。思い出せないかな。春,白やうすピンクの花を見せてくれる木の花だよ。国立七小の北門から西に向かった街路樹にいっぱいあるよ。」
「街路樹? 何だろう。」
「みんながよく乗り降りする『谷保駅』のまわりにもいっぱいあるよ。」
「あ! 分かった。ハナミズキですか。」
「ピンポーン。そのとおり。ハナミズキは,『てくてく自然散歩』にもくわしくあるから見てごらん。」
「ところで,モンタ博士。このハナミズキはどうしたのですか。」
「これはね,1年2組のKさんが,たまご広場で見つけたそうなんだ。」
「へえー。1年生なのに,すごいですね。」
「そうだね。すごいね。えらいね。木の実があっても気づかない人が多いのに,よく気がついたね。どうして持って来てくれたのかな?」
「とってもきれいだったの。いいもの見つけたから,お友だちに見せてあげようと思って,持って来たよ。」
「自分だけでなく,みんなにも喜んでほしいと思ったんだね。りっぱだね。とっても感心だね。」
「お教室でみんなで,校長先生が,ハナミズキのマジックを見せてくれたのも楽しかったです。」
「そうそう。不思議だったね。校庭にはハナミズキがないけど,体育館前の『サンゴジュ』や『ヤマブキ』,それから『アジサイ』の葉っぱでも,マジックができてうれしかったです。」
「やり方はちょっとむずかしいけど,ていねいにやさしく葉っぱを引っぱるとできるんだ。なっとうの糸みたいのが見えたね。」
「ところで,モンタ博士。ハナミズキは赤い実ですね。でも,どうしてなんだろう。秋になるとドングリもできるけど,ドングリはどれもこれもみんな茶色っぽいものばかりだよね。どうしてなのかな・・・?」
「なるほど。おもしろいところに気がついたね。どうしてだろう。さあ,みんなで考えてみようよ。」
「ふーむ。どうしてだろう。そういえば,赤い実って,けっこういろいろといっぱいありますね。でも,ドングリって,どれもこれもみんな同じような色であまりきれいとは思えませんね。」
「なぜかな。どうしてかなと考えることは,とても大切だね。いろいろと考えてごらん。まあ,ヒントとしては,『鳥』とか『種子散布』ということかな。分かるかな・・・。くわしくはまたお話しするね。」