3.動物の世界
(7)ハチ・チョウ・ガ以外の昆虫のなかま
(341)カミキリムシ登場
「モンタ博士! カタツムリを見つけました。」
「見て見て,ダンゴムシもいっぱいとれました。」
「きれいなタマムシもいました。」
「オー君は,カミキリムシをつかまえたそうですよ。」
「これは,ゴマダラカミキリというんですね。モンタ博士。」
「さすがはオー君。昆虫にはくわしいね。」
「もちろんさ。夏は昆虫の季節なんだ。これからは,いろいろな虫たちと会えるから,わくわくドキドキで超楽しみなんだ。」
「そういえば,校長室前にカブトムシのさなぎがあったけど,メスは成虫になりましたね。」
「そうだね。ふつう,カブトムシは甲虫とよばれていて,かたい体をしているけど,成虫になったばかりだから,とってもふにゃふにゃしていたね。」
「へえー。そうなんだ。今度さわってみるわ。」
「残念でした。もういなくなってしまいました。ところで,モンタ博士,カミキリムシって,紙を切るのですか。」
「カミキリムシはね,紙切り虫ではなく,髪切り虫という意味さ。それでは,カミキリムシの七つの不思議のオンパレードだ。まず一つ目は,木の下に粉のような物が落ちていることがあるけど,それはカミキリムシのしわざだね。」
「ふーん。いいことを聞きました。今度探してみますね。」
「二つ目は,カミキリムシの成虫はかたいけど,幼虫はぶよぶよなんだ。」
「へえーそうなんですか。でも,ぶよぶよでも木の中を進めるのですか。」
「三つ目の不思議は,幼虫にも黒くてかたく丈夫な口があって,それで木をバリバリと食べてしまうんだよ。」
「へえー。すごいんだな。」
「四つ目の不思議は,幼虫には丈夫な口はあるが,目はないのさ。」
「そうか。木の中は暗いから,目が見えなくてもいいというわけですね。」
「そのとおりだね。昆虫の体は,それぞれのくらしのようすから一番適した形へと変わっていくんだ。むずかしい言葉で,『進化』というんだよ。」
「進化か・・・。まあ,そのうちゆっくりとお勉強しますね。」
「そうだね。今は,自分のまわりのいろいろな生き物に興味や関心をもつことだね。そこで,いろいろ疑問をもったり,不思議に感じたりすればいいのさ。」
「ところで,五つ目の不思議は何ですか。」
「幼虫には目もないが,音にも鈍感で音に気がつかないらしいよ。」
「へえー。そうなんですか。」
「六つ目は,においにも鈍感ということなんだ。くさいにおいの葉っぱや,いいかおりの花をおいても知らん顔らしいよ。」
「いろいろな不思議があるんですね。それで,最後の不思議は何ですか。」
「七つ目は,成虫になったばかりは,白っぽい体なんだ。少しすれば色や模様もついてきてりっぱな昆虫になるというわけなのさ。」
「国立七小の子供たちはいろいろな生き物を持ってきてくれるから,とっても楽しいですね。お勉強にもなるし,すごいことですね。」
「モンタ博士! アオダイショウを見つけて持ってきました!」
「え! アオダイショウ!」