2.植物の世界
(8)植物の名前,分類,特性について
(251)くっつき虫がいっぱい!
「あれあれ? これは何か植物の実のようですね。」
「分かった。左はヌスビトハギという花の実ですね。二ついっしょですね。」
「そうだね。この
実の
形が
盗人(どろぼうのこと)の
足あとににていることから,この
名前になったんだね。」
「足あとか・・・。よく見るとサングラスみたいにも見えるね。」
「ところで,右の実はにているようだけど,ちょっとちがいますね。」
「これはね,4年生のA君が見つけたそうなんだ。おもしろいと思ってモンタ博士にプレゼントしてくれたんだ。」
「何という植物なんですか。」
「これはね,アレチヌスビトハギと言ってね,もともとは日本になかった植物で,外国から来たもの,つまり帰化植物というんだね。」
「あれあれ? この実,くっつくよ。くっつき虫だ。」
「虫といっても植物ね。ところで,モンタ博士。くっつき虫って,いっぱいあるんですよね。」
「そうだね。それでは,今から『くっつき虫』のオンパレードだ。大きさが分かるように,1センチの紙といっしょに写真をとっておいたよ。見てごらん。」
「モンタ博士! いろいろとあるんですね。」
「アップで撮影してあるから,よく分かりますね。」
「植物は自分では動けないから,動物たちにくっついて,それで自分たちのなかまをふやしているんですね。」
「よーく見てごらん。くっつくために,何か見えるかな。」
「カギのような,フックのようなものがついていますね。」
よく見つけたね。そのとおりだね。フックの他に,さかさのとげのようなものもあるし,ヘアピンようなものもあるんだ。植物によっていろいろなんだ。」
「くっつくためには,ひっかかるものがあればいいのは分かるけど,くっつくためには,接着剤のようなものもあるけどな・・・。」
「さすが,オー君。よく気がついたね。No.6のチヂミザサ,No.7のメナモミ,それに,No.8のノブキには,それぞれ,ベタベタとつく粘着物質があるんだ。虫メガネで見ると,水あめみたいになっているから,ぜひ見てほしいね。」
「へえー。小さな植物の種や実にもいろいろと工夫があるんですね。」
「モンタ博士。他にはどんなくっつき虫があるんですか。」
今日は紹介できなかったけど,名前だけあげると,オナモミ,ヤブジラミ,ウマゴヤシ,ハエドクソウ,ダイコンソウ,フジカンゾウ,ミズタマソウ,ヤエムグラ,タウコギ,チカラシバ,ササクサ,オニルリソウ,オオルリソウ,ヤブタバコ,ガンクビソウなどなどだね。またそのうちお話しするね。」