3.動物の世界
(6)チョウ・ガのなかま
6.その他
(1)動画で楽しむ世界
(236)ヒョウタンムシってなあに?
「あれあれ? これは,何だろう。」
「あ! 思い出したよ。これは,ヒョウタンムシですね,モンタ博士。」
「ピンポーン。そのとおりだね。よくおぼえておいてくれたね。ところで,何のなかまか分かるかな。」
「えーと,わたしも思い出したわ。ひょうたんの形をしているからヒョウタンムシというんですね。たしか,ミノムシのなかまですね。」
「そうだね。名前はたしか・・・,○○○○○○なんとかガ,といったな。」
「正しい名前は,マダラマルハヒロズコガという,ちょいと長い名前だね。別名を,ツヅミミノムシともいうんだよ。」
「どこで見つけたんですか。今ごろいるんですか。」
「この前の日曜日ね,虫についてはモンタ博士のお師匠(先生のこと)様のような人がいるんだけど,その人とね,てくてくしたんだ。」
「え! この寒いのに『てくてく』ですか。」
「もちろんさ。モンタ博士は風の子さ。いや,風のおじさんか。あのね,歩くと『わくわくドキドキ』がいっぱいなんだよね。実は,このごろハチに興味を持ち始めてね,冬眠中のアシナガバチやスズメバチをさがしていたんだ。でも,それらのハチは,残念ながらまったくいなかったけど,その代わりに,このヒョウタンムシを見つけたというわけなのさ。」
「ところで,どこにいたんですか。」
「もう立ち枯れしてしまったクリの木の皮をはいだら,いっぱいいたんだ。全部で30ぴきくらいとったかな。」
「虫も寒くて冬眠していたんですね。」
「それじゃ,このヒョウタンムシは春まで動かないのですね。」
「ところがどっこい,そうでもないんだ。お日様に当ててあげたり,あたたかなところにおいてあげると動くんだよ。かわいい頭をちょこちょこ出しては,とてもひょうきんな動きをするよ。」
「ほんとうに動くんですか。わたし,見てみたいな。」
ひょうきんなヒョウタンムシ
ヒロズコガ科というガのなかまで,成虫は6月から8月ごろに見られるようです。幼虫は扁平な8の字型の巣(ケースのようなもの)を作って,いろいろな木の根元や樹皮の裏側などにいます。ケースをつけたままひょこひょこと動く姿はとてもかわいくひょうきんな感じがします。木やキノコ類,シダ植物,地衣類,微生物などを食べているらしいのですが,詳細はまだ分からないことがたくさんあるそうです。巣の材質をいろいろなものに変えてみたら,どんなケースができるのでしょうか。一度実験してみようと思っています。後日,ご報告できるとうれしいのですが・・・。