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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (3)季節きせつ生物せいぶつ
(229)(ふゆ)()のふしぎ発見(はっけん)
花ちゃん
「モンタ博士(はかせ),この(まえ)(ふゆ)()について,つづきの質問(しつもん)ですが,みんな,(かわ)やサックなどをつけているのかな。(なに)もつけないではだかのまま,つまり,()っぱがむきだしになっている冬芽ってないの。」

「いい(しつ)(もん)だ。よく()てごらん。(なに)もかぶっていないムラサキシキブという()(ふゆ)()()っぱのすじが見えるだろう。そのすじは葉脈(ようみゃく)といって()っぱの血管(けっかん)みたいなものさ。よく見ると,すじの(ちか)くには,あったかそうな()がいっぱいだろう。」
モンタ博士

写真
オーくん
「なーるほど。それなら,きっとあったかだね。あれ,あそこにとげだらけの(ふゆ)()があるよ。(なん)だろう。」

花ちゃん
「ほんとだ。チクチクしていていたそうですね。」

写真
「よく()つけたね。これは,タラノキさ。」
モンタ博士

オーくん
「え! タダノキ?」

花ちゃん
「ちがう,ちがう。タラノキよ。()べられるのよ。それはそれはおいしいんだから。」

(はる)になるとね,()ぶいてね,てんぷらにするとおいしんだよ。(やま)でとれて()べられるものを山菜(さんさい)というけど,こいつはうまいね。ほんとだよ。」 
モンタ博士

オーくん
「えっ! ()べられるの。また()(かん)使(つか)って(かん)(さつ)できるぞ。これは(たの)しみだ。(はる)になったら,()りに()こうよ。」

「もちろんだよ。あちこちにあるよ。(はる)になると,フキノトウ,タラノキ,コゴミ・・・。いろいろあるんだ。」
モンタ博士

オーくん
「うわあー,うれしいな。そんで,山菜(さんさい)をじょうずにたくさんとるための 『こつ』ってあるの。」

「あるよ,あるよ,かんたんだよ。どこに(なに)があるかを,しっかりとおぼえちゃえばいいのさ。たとえば,コゴミなら,町会(ちょうかい)会館(かいかん)うらのところとか,薬師堂(やくしどう)(ちか)くとか,・・・。おっといけない。あまりしゃべらないほうがいいね。」
モンタ博士

花ちゃん
「あのー,お二人(ふたり)さん。(ふゆ)()(はなし)からずいぶんと脱線(だっせん)したようなのですが・・・。」

「ごめん,ごめん。それじゃ,お(はなし)(もと)にもどしてと・・・。この(ふゆ)()をさわってごらんよ。」
モンタ博士

写真
オーくん
「この(ふゆ)()は,何枚(なんまい)(かわ)をかぶっていて,さらにその(うえ)に,な,な,なんと,冬芽のまわりがベタベタしていますよ。」

花ちゃん
「これは,なんという()ですか。」

「これはトチノキだ。(おお)きな()っぱになるんだよ。まわりがベトベトしているだろう。(ふゆ)(さむ)さと(どう)()にかんそうするだろ。(しょく)(ぶつ)(みず)がなければ()きていけないけど,トチノキは水分(すいぶん)がにげないようにネバネババリアーがあるということさ。」
モンタ博士

花ちゃん
「こうやって()てみると,(ふゆ)()(かたち)というのはいろいろあるんですね。どれも,みんな,(さむ)さをのりこえるくふうをしているんですね。」

オーくん
()だって,木なりに,苦労(くろう)しているんだね。おいら,感心(かんしん)しちゃった。」

「そうさ,そのとおり。自然(しぜん)世界(せかい)はほんとうにうまくできているね。これからも(さむ)いなんて()っていないで,元気(げんき)(そと)()()していろいろ発見(はっけん)しよう。」
モンタ博士

   てくてく自然散歩シリーズ
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