1.身近な自然の観察
(3)季節と生物
(221)春は背の低いお花がいっぱい
「うわあー! きれいなお花だ。」
「ホトケノザというのよ。」
「どこにさいているの。」
「え! オー君知らないの。校舎の前のみんなの畑にいっぱいさいているよ。」
「そうなんだ。おいら,まったく知らなかったな。」
「とても小さなお花なのよ。それで,気がつかなかったのね。」
「小さなお花といえば,オオイヌノフグリも小さかったね。」
「そうね。思い出して! 今の季節は小さくかわいいお花がいっぱいなのよ。」
「どんなお花があったっけ?」
「ナズナでしょ,それから,ヒメオドリコソウ,それから,タネツケバナにハコベもあったわね。」
「いろいろあるんだ。それにしても,立っていたら見えないものばかりだ。」
「お花を見る時には,ひざをついて観察するのよ。」
「ひざをついて観察するということは,それだけお花が小さくて,地面の近くで育っているということだな。」
「そうね。それがどうかしたの。」
「そこで,おいらは考えたのさ。今ごろ花をさかせるような植物って,みんな背が低いんだ。」
「オー君,大発見ね。すごいことに気づいたね。」
「そのとおりだね。すごいぞ,とってもよく気がついたね。」
「今ごろ花をさかせる植物は,みんな背が低いんだ。おチビちゃんばかりなんだ。そうだ。背が低ければ,風もあまり当たらないし,それだけあったかいということかな。」
「オー君は,ほんとうによく観察していたね。よーく考えたね。じーと見ていると,いろいろなことに気づくんだね。それがすばらしいことだね。」
「オー君に拍手! パチパチパチ。ところで,地面の近くって,どのくらいあたたかいのかしら・・・。」