3.動物の世界
(3)脊椎動物のなかま
(4)鳥のなかま
(214)水鳥はどうして水に浮くのか?
「ねえねえ,オー君。わたし,とてもふしぎに思うんだけど,どうしてカモって,水の中にいるんだろうね。」
「ふーむ。そりゃ,むずかしい問題だ。水の中にいるから水鳥なんだけど・・・。」
「二人ともいいところに気がついたね。水の中にいるから水鳥ってかんたんに決めつけないで,『なぜか? どうしてか?』と考えることはとても大切なことだね。しっかりとじっくりと,カモたちの動きをよく見ていてごらん。観察してごらん。そのうちにそのひみつが分かると思うよ。」
「えっ! どうして,どうしてだろう?」
「えっ! どうして,どうしてだろう? モンタ博士がよくカモの動きを見てごらんと言ったよね。さあ! 花ちゃん。ふしぎ大発見にチャレンジしよう!」
「そうね。ふしぎ大発見にチャレンジしましょう!」
「モンタ博士がしっかりとじっくりと見てごらん,と言ったよね。」
「そうね。何か発見できるわよ。よーくよーく観察してみましょう。」
「二人とも,水鳥がなぜ水の中にいるか,ということにぎもんをもったことは,とても大切なことなんだ。単純なことでも,あたりまえのことでも,どうしてかとふしぎに思う心が大切なんだ。そこから,科学は進歩するのさ。」
「あれ! 今,マガモがくちばしを体の後ろの方に持っていったぞ。」
「そうね。首の運動でもしているのかな。あ! また同じことをやったよ。」
「二人とも,よくそこまで観察したね。あれはね,羽づくろいといって,羽を整えているのさ。そして,水鳥はとくにその時に,尾っぽのところから出ているあぶらを体にぬっているんだよ。もう,答えは分かっただろう。」
「なぞはすべてとけた。そーだったのか。あぶらを羽にぬれば・・・。」
「分かった。あぶらを羽にぬれば,水に浮きやすくなるんだわ。水鳥はそうやって,水の中で生活しやすいようにしているんだわ。」
「むずかしい言葉でね,尾脂腺というんだけど,そこから,あぶらを体の羽のあちこちにぬっているんだよ。水鳥は尾脂腺というのがとくによく発達しているのさ。ふつうの鳥は水の中でおぼれちゃうかもね。カルガモの羽を拾ったんだけど,水をつけてごらん。おもしろいよ。」
「あ!!! この羽,水をはじいているわ。おもしろい。」
「あたりまえのことでも,観察や実験をすることが大切だね。よーくよーく考えるとおもしろいね。これからもいろいろな観察や実験にチャレンジしよう。」