1.身近な自然の観察
(5)自然観察・実験のてびき
3.動物の世界
(4)鳥のなかま
(205)シジュウカラのネクタイ
「あれあれ・・・,今日は鳥の写真ですね。」
「あれあれ・・・,これはひょっとしてシジュウカラですか。」
「そうでーす。シジュウカラです。モンタ博士のおさいふと同じです。」
「え! それって,どういうことですか。」
「わたし,ぜんぜん分かりません。」
「つまりだね,モンタ博士のおさいふと同じというのはね,しじゅう空。いつもいつもおさいふの中にはお金がない。からっぽというわけさ。」
「なーるほど。そういうことですか。」
「なーるほど。おいらもシジュウカラだよーん。ところで,モンタ博士,このごろ,鳥の写真が上手になったみたいですね。」
「うれしいね,うれしいね。実は新しいデジカメを買ったんだ。それで,シジュウカラになっちゃったんだよね。でも,ほめられてうれしいね。」
「モンタ博士,鳥の写真って,けっこうむずかしいのでしょ。」
「鳥は目がいいし,近くによろうとしても,すぐに逃げてしまうからね。本当は一眼レフに望遠レンズをつけてとりたいけど・・・。いい望遠レンズなどは百万円もするらしいからね。まあ,モンタ博士には,このくらいでいいんだよ。ところで,二人ともシジュウカラという鳥について,知っていることを言ってごらん。」
「まず,その前に,鳥を観察するときには,フィールドマーク(鳥の識別に役立つ,目立つ特徴のこと。)というものがあって,その特徴を知ることが,野鳥観察のはじめの一歩なんでしょ。」
「ふむふむ。それで,それで・・・。」
「まず,シジュウカラという鳥は,ほっぺたが白いのよ。それから,写真ではちょっと見えないけど,胸のところにネクタイのようなおびがあるのよね。」
「そんで,そのおびは黒くて,オスのほうが幅が広くて,メスはおびが細いんだ。それで,オスとメスの区別はかんたんなのさ。」
「ふむふむ。それで,それで・・・。」
「それから,大きさはスズメくらいで,全国の山や野原,丘,明るい林にもいるのよ。街の中でもよく見られる鳥なんです。」
「ふむふむ。それで,それで・・・。」
「それから,シジュウカラは留鳥といって,一年じゅう,いつでも見られる鳥なんでしょ。」
「ふむふむ。それで,それで・・・。」
「それから,いろいろな所に巣を作るそうよ。」
「そうそう。郵便受けやブロックべいのあな,ふせた植木ばちなどもなんだって。」
「ふむふむ。それで,それで・・・。」
「それから,メジロやほかのカラ類(ヒガラ・コガラ・エナガなど)などといっしょにいることが多いそうよ。」
「そういうのを混群というんだよね。」
「二人ともとてもよくお勉強しているね。すごい! 拍手パチパチパチ。」