2.植物の世界
(5)裸子植物のなかま
(11)おいしい植物の世界
(168)イチョウとギンナン
「みんな,これを見てごらん。何だか分かるかな。」
「な,な,なんですか。丸い感じですね。」
「??? 分かりません・・・,あ! うめぼし?」
「ブー・・・。これはね,イチョウのね・・・,あれだよ。」
「分かった! ギンナンだ。」
「あ! そうか。ギンナンね。漢字で銀杏と書くのね。食べると,おいしいんでしょ。でも,わたし・・・,においが・・・。」
「においなんて,気にすることないよ。ぼくなんか,ゆでたり焼いたりしてから,ペンチみたいなもので割るんだ。それから塩をかけたりして食べるんだよ。とってもうまいんだよね。」
「でも,わたし・・・,においが・・・。」
「何言ってるんだよ。ギンナンというのは,茶碗蒸しなどにも入っているし,中華風焼きそばにも入れたりするんだよ。」
「よく知っているね。やっぱりオー君は『植物』よりも『食物』の方がくわしいみたいだね。」
「それから,ギンナンにはとっても栄養があるんでしょ。薬として利用されているんだよ。ある本によると,せきをしずめたり,おねしょにもききめがあるらしいよ。」
「でも,モンタ博士,ギンナンというのは,さわるとかぶれるそうですね。」
「そうだよ。だからギンナンの汁にふれたら水でよくあらうんだ。」
「それから,ギンナンを食べ過ぎると中毒をおこすということも聞いたことがあるんですが。」
「昔,5合(0.9リットル)食べて(食べすぎ!)なくなった人もいるそうなんだ。でも,花ちゃん。においがイヤ,かぶれるからイヤ,中毒おこすからイヤとばかり言わないで,この際,イチョウについて,ギンナンについて,徹底的に研究してみようよ。いろいろなことが分かることは楽しいことだよ。」
「ギンナン研究か。こりゃ,おもしろそうですね。」
「何だか,イチョウやギンナンが少しずつすきになっていくみたいです。」