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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
(166)たでむしき(イヌタデのおはなし
写真
イヌタデ
オーくん
「あれ! これ,()たことあるぞ。」

花ちゃん
「あれ! これは,イヌタデですね。」

オーくん
「そうそう,イヌタデだ。学校(がっこう)の『自然(しぜん)ふれあい広場(ひろば)』の『わたしはだーれ?』コーナーにもおいてあったね。」

花ちゃん
「そうね。このイヌタデは,おままごとによく使(つか)われるものですね。」

「そのとおりだね。モンタ博士(はかせ)(ちい)さいころは,『アカマンマ』と()っていたよ。」
モンタ博士

オーくん
「アカマンマ? (なん)だ,そりゃ?」

花ちゃん
「あのね,お(せき)(はん)ってみんなよく()べるでしょ。それによくにているし,(あか)いおまんまだから,アカマンマというのよ。そうですよね,モンタ博士(はかせ)。」

「そうだね。(ちい)さいころは,このイヌタデを使(つか)っておままごとをしたよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「ところで,モンタ博士(はかせ)。このイヌタデというのは,いつまでもよくさいているお(はな)ですね。ずうーっと,(あか)い花がさいたままですね。」

「うん。まあ,そうだね。」
モンタ博士

オーくん
「え! でも,ちょっとおかしくないかい。さいた(はな)はいつかはしぼんでしまうだろ。いつまでもさいているというのは,ちょっと(へん)だよ。」

「なるほど,オー(くん)()うとおりだね。それじゃ,イヌタデがどうやってさいているか,よーく()てごらん。」
モンタ博士

花ちゃん
「よく()ると,(ちい)さな(はな)がたくさん(あつ)まっているんですね。(しろ)く見えるものと(あか)いものが見えますね。」

「そうだろう。ところどころ(しろ)()える()(ぶん)がさいている(はな)で,ピンク(いろ)しているのは,つぼみやさき()わった花なんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「え! (はな)()わっても花がある?どういうことですか。」

「イヌタデというのはね,(はな)びらに()えるけど,花びらがなくて,本当(ほんとう)は「がく」というものなのさ。ふつう花は()われば,花の(いろ)があせたり,()ってしまうだろう。でも,がくだから,いつまでもピンクの色をしているんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「なーるほど。それで,いつまでも(はな)がさいているように()えるんですね。そして,(むし)たちにさいている花が()かるように,花を(しろ)(へん)()させるのですね。」

蓼(たで)()(むし)()()き・・・とは
 (ひと)(この)みは,(ひと)それぞれ(ちが)いがあるという意味(いみ)のことわざです。この場合(ばあい)(たで)とはヤナギタデのことで,かむとぴりっと(から)みがあります。この辛みが人間(にんげん)(しょく)習慣(しゅうかん)(この)まれて,()タデを刺身(さしみ)のつまにしたり,()をたで()材料(ざいりょう)にしたりします。一方(いっぽう),イヌタデには辛みが(まった)くありません。それで,(やく)()たないとか,偽物(にせもの)いうことで,イヌという接頭語(せっとうご)がついてしまったようです。よく植物名(しょくぶつめい)にイヌの名前(なまえ)がつくものがありますが,それらは,すべて(おな)じような()()です。イヌムギ・イヌビエ・イヌホウズキ・イヌビユなどなど。なお,イヌという接頭語がついた植物名は,牧野(まきの)植物(しょくぶつ)図鑑(ずかん)では草本(そうほん)木本(もくほん)・シダ植物などすべて(ふく)めて74(しゅ)もあり,クマは22種。ネコが8種,キツネとタヌキが6種です。
   てくてく自然散歩シリーズ
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