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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
6.その
 (4)実験じっけん観察かんさつ調査ちょうさから
(159)カタバミの種子飛散距離実験しゅしひさんきょりじっけん②(大成功だいせいこうまき
花ちゃん
「モンタ博士(はかせ)大失敗(だいしっぱい)って,どういうことですか。」

「モンタ博士(はかせ)(かんが)えがあまかったね。でも,そのおかげで正確(せいかく)実験(じっけん)ができたね。」
モンタ博士

オーくん
失敗(しっぱい)成功(せいこう)のもとといいますね。」

「そのとおりだね。カタバミの(たね)()ぶといっても,せいぜい1(メートル)もいかないだろうと(おも)ったのさ。それで,(じっ)(けん)使(つか)(はち)()(なか)において,そのまわりに(しろ)(かみ)をしいたのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
「それで,それで・・・。」

「そしたら,(なん)と,しいた(かみ)(そと)までカタバミの(たね)()んでしまったというわけさ。つまり実験(じっけん)1というわけさ。」
モンタ博士

写真
オーくん
「それで,それで・・・。」

「そこで,実験(じっけん)2では,もう(すこ)(おお)きな(かみ)用意(ようい)して,(はち)四角(しかく)のはじっこに()くようにしたのさ。そうすれば,はみ()さないからね。どれだの(かず)(たね)()んだかというよりも,どのくらいの距離(きょり)かの平均(へいきん)をみたかったから,この実験でもいいということさ。」
モンタ博士

花ちゃん
「でも,実験(じっけん)1をやった結果(けっか)はどうだったんですか。」

全部(ぜんぶ)で404この(たね)()んだんだ。そして,平均(へいきん)()したら(やく)77cm(センチメートル)くらい飛んだんだ。でも,(かみ)(そと)に飛んだものもあるから,この(けっ)()は,(ただ)しい(きょ)()とは()えないね。」
モンタ博士

オーくん
「そうですね。それで,実験(じっけん)2の結果(けっか)はどうだったんですか。」

(はち)(なか)()ちた(たね)もあるけど,それは(かず)()れないことにしたんだ。結果(けっか)は,全部(ぜんぶ)で1570この種が()び,(さい)(こう)に飛んだものは,なんと2(メートル)94cm(センチメートル)(へい)(きん)(やく)87cmということになったね。そして,20cmごとにどのくらいはじけて飛んだのかをグラフにまとめてみたんだよ。」
モンタ博士

写真
カタバミの高度(こうど)科学(かがく)戦略(せんりゃく)いろいろ・・・
 (はな)には(ひかり)(かん)じるセンサーのようなものが内蔵(ないぞう)されているようで,光に()わせて活動(かつどう)するハチの生活(せいかつ)リズムに合致(がっち)しているらしい。また,(みっ)つのハート(がた)()の合わせ部分(ぶぶん)には,水分(すいぶん)調整(ちょうせい)する組織(そしき)があるようで,葉の自動(じどう)開閉(かいへい)システムが(はたら)くようである。さらに,(てん)()かって()つその()はまさにロケット(がた)で,(たね)発射(はっしゃ)装置(そうち)のようだ。この種はそれぞれ,(しろ)(ふくろ)(つつ)まれて(おお)きくなる。最初(さいしょ)は,袋は(なか)に種と水分を()れたままで,風船(ふうせん)のようにふくらんでいるが,種が大きくなるに(したが)って,(そと)(がわ)(さい)(ぼう)(そう)()びは()まってしまい,内側(うちがわ)の細胞層だけがなおも(つづ)けて伸びようと努力(どりょく)しているのである。そして,種が(じゅく)すと内側の細胞層は無理(むり)()(ちぢ)められた(じょう)(たい)になってしまう。すると,そんな(とき)に,外側からの震動(しんどう)(かぜ)(あめ)などの震動)を(あた)えると,(つぎ)から次へと種が()()すのである。さらに,その種の表面(ひょうめん)には,瞬間(しゅんかん)接着剤(せっちゃくざい)顔負(かおま)けの透明(とうめい)液体(えきたい)があり,それで,あちこちにはり()けられ,種をより(とお)くへと(たび)だたせるのである。おまけに,葉には蓚酸(しゅうさん)(ふく)んでおり,体内(たいない)のカルシウムイオンと(むす)びつき,不溶解性(ふようかいせい)結晶(けっしょう)にするなど,ケミカル(てき)防衛力(ぼうえいりょく)もあるそうだ。
   てくてく自然散歩シリーズ
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