トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
3.動物どうぶつ世界せかい
 (5)ハチのなかま
(147)さないアシナガバチ
写真
花ちゃん
「キャー! ハチ! (たす)けて!」

オーくん
「うわあー。本当(ほんとう)だ。ハチだ。モンタ博士(はかせ)! あやうし!」

「えっへん。モンタ博士(はかせ)はね,ハチとも(なか)()くできるんだ。それで,ハチにさされないんだぞ。」
モンタ博士

花ちゃん
「でも,おしりを()げて,(いま)にもさそうとしていますよ。」

オーくん
「そうだよ,モンタ博士(はかせ)! あぶないよ。すぐにハチをポイしたほうがいいよ。」

二人(ふたり)とも心配(しんぱい)してくれて,ありがとうね。でもね,このハチはぜったいにぜったいにささないんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
本当(ほんとう)ですか。でも,どうしてですか。」

「それはね,このハチはね,(はり)のないオスのハチだからだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「え! ハチって,さすのはメスだけなんですか。」

「そうなんだよ。そもそもハチの(はり)というのは,(さん)卵管(らんかん)変化(へんか)したもので,えものをとるためではなく,自分(じぶん)たちの()(まも)るための武器(ぶき)なんだ。」
モンタ博士

オーくん
「ふーん。それで,()(ちか)づいたりすると,さされるんですね。」

「そうだよ。このハチはね,(ただ)しくはキボシアシナガバチという種類(しゅるい)だけど,これからの季節(きせつ),スズメバチなどにも十分(じゅうぶん)()をつけてくださいね。」
モンタ博士

オーくん
「ところで,オスのハチって()ったけど,メスとどうちがうの。」

「まず,オスのハチは,(あき)になってから()まれ,(かお)(すこ)黄色(きいろ)くて,しょっかくの(さき)がくるっと(まる)まってるんだよ。もちろん,おしりに(はり)はないよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「それじゃ,どうして,メスのようにさすマネをするんですか。」

オーくん
「ひょっとして,オスのハチは,メスのハチのマネをすることで,(てき)をおどかしているんだ。」

「ピンポーン。さすがオー(くん)。そのとおりなんだ。それに,このキボシアシナガバチの()のまゆは,写真(しゃしん)のようにあざやかな黄色(きいろ)なんだ。その(いろ)も,(てき)をびっくりさせて,(ちか)づかせないためなのかもしれないね。」
モンタ博士

写真
オーくん
「ぼく,こんな()(いろ)いハチの()()たことあるよ。」

花ちゃん
「さされるからこわいハチにも,いろんな(てき)がいてたいへんなのね。」

アシナガバチの自己(じこ)紹介(しょうかい)
 (わたし)家族(かぞく)の1(ねん)紹介(しょうかい)します。(ふゆ)(あいだ)冬眠(とうみん)していた新女王(しんじょおう)(ばち)(はる)()()めます。春の女王蜂は一人(ひとり)()をつくったり,(たまご)()んだり,()(そだ)てをしたりしてたいへんなんです。初夏(しょか)になって(はたら)(ばち)()まれてくると,すべての仕事(しごと)は働き蜂が()()け,女王蜂は産卵(さんらん)をするだけになります。(なつ)(やす)みの()わりには家族は(おお)きくなり,オス蜂が生まれ,来年(らいねん)のための新女王蜂も羽化(うか)してきます。(あき)(ふか)まると,来年のために交尾(こうび)した新女王蜂だけは,越冬(えっとう)場所(ばしょ)(さが)して冬眠につき,そのほかの家族はみんな()んでしまいます。
   てくてく自然散歩シリーズ
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