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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
 (11)おいしい植物しょくぶつ世界せかい
(145)べて美味おいしいスベリヒユ
写真
スベリヒユ(スベリヒユ()
オーくん
「なんだ? このお(はな)。」

花ちゃん
「オー(くん)()らないの。これはね,『スベリヒユ』というお(はな)よ。」

オーくん
「スベリヒユ・・・? ()いたことないな。それで,この(くさ)がどうかしたの。」

花ちゃん
「どうかじゃないわよ。(いま),この(くさ)()らないなんて,おっくれてるー。」

オーくん
「え! それって,どういうことなんだよー。」

花ちゃん
「この(くさ)は,()べられるのよ。(なつ)(あいだ),あちこちの(はたけ)雑草(ざっそう)ときらわれているけど,本当(ほんとう)は,そうじゃないらしいの。」

オーくん
「だから,どういうことなんだよー。」

花ちゃん
「この(まえ)ね,あるテレビ番組(ばんぐみ)紹介(しょうかい)されたのよ。」

オーくん
「え,そんな番組(ばんぐみ)があるの。おいら()らないよー。」

「あれ? オー(くん)()らないの。モンタ博士(はかせ)はいつも()てるよ。」
モンタ博士

花ちゃん
北海道(ほっかいどう)から沖縄(おきなわ)まで,全国(ぜんこく)都道府県(とどうふけん)のご()(まん)紹介(しょうかい)する番組(ばんぐみ)よ。」

「そうだよ。それで,山形県(やまがたけん)(ひと)はこのスベリヒユをよく()べるそうなんだよね。」
モンタ博士

花ちゃん
「そうそう。スベリヒユという(はたけ)雑草(ざっそう)八百屋(やおや)やスーパーでも()っているんだって。」

オーくん
「へえー。スベリヒユっていう名前(なまえ)()られているの。」

花ちゃん
「それがね,『ひょう』という名前(なまえ)()られているそうなの。どうしてひょうよばれるかは()からないけど・・・。(いま)のだじゃれが分かったのは,だれじゃ・・・。(なん)てね・・・。」

「まあまあ,今日(きょう)(はな)ちゃんはずいぶんと()りに乗っているね。ところで,モンタ博士(はかせ)もその『ひょう』つまりスベリヒユを()べてみたけど,けっこううまかったね。食べるとぬめりがあってね。それがまたおいしいんだね。」
モンタ博士

花ちゃん
「そうですね。おひたしでおかかとしょうゆをかけると,とってもおいしいんですよね。」

オーくん
「それで,(いま)でも,さがすとあるんですか。」

花ちゃん
「どこにでもあるわよ。(はたけ)(みち)ばたにもあるわよ。オー(くん)のおうちの(ちか)くにもあちこちあると(おも)うわ。」

「そうだね。このスベリヒユというのは,もともとは,マツバボタンの仲間(なかま)なんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「マツバボタンっていうのはね,ペンの(さき)などでオシベにさわると,オシベがさわった方向(ほうこう)()がる園芸(えんげい)植物(しょくぶつ)よ。()だんなどにもよくあるでしょ。」

オーくん
「マツバボタンっていうのは,あの()っぱのあついような(ふと)いようなやつか。」

「マツバボタンは()べられるかどうか()からないから,食べないでね。それでは,みんなで(いま)からスベリヒユをとりに()って,おひたしを(つく)ろうか。」
モンタ博士

CAM(シーエーエム)システムの植物(しょくぶつ)
 スベリヒユは,乾燥(かんそう)地帯(ちたい)(おお)いサボテンなどと(おな)じように(あつ)()()ち,CAM(シーエーエム)()ばれる特別(とくべつ)光合成(こうごうせい)システムを()っています。光合成は(ひかり)により(みず)二酸化炭素(にさんかたんそ)から(とう)(つく)り,そのために水を()()げて葉にある気孔(きこう)という(あな)から二酸化炭素を()()れます。普通(ふつう)昼間(ひるま)に光合成をするので,昼に気孔を()けて,(よる)()じるのですが,乾燥地帯では昼間に気孔が(ひら)くと,そこから水が蒸発(じょうはつ)してしまいます。そこで登場(とうじょう)するのがCAMシステム。このシステムでは気孔の開閉(かいへい)が普通の植物(しょくぶつ)(ぎゃく)であり,水分(すいぶん)の蒸発が(すく)ないという()(てん)があり,砂漠(さばく)などの乾燥地帯の植物の()きる()()でもあり,このスベリヒユもまたしかりなり。
   てくてく自然散歩シリーズ
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