3.動物の世界
(6)チョウ・ガのなかま
(134)よろしく,フッタ博士です
(コオイムシとともに登場)
「変わった虫だったね。あんなの初めて見たよ。」
「そうね。せなかに丸くて小さいものをいっぱいつけていたわ。」
「丸くて小さいものって,たまごじゃないのかな。」
「本当の名前を知りたいわね。あ! そうだ。こんな時は,モンタ博士に聞いてみましょう。モンタ博士なら何でも知ってるよ。」
ということで,モンタ博士に聞きにいったのですが・・・。
「うーむ。なんて言ったかな? タガメのなかまで,カメムシのなかまで・・・。」
「そういえば,ヤゴといっしょに入れておいたら,ヤゴの体液をすっていたよ。やっぱりカメムシのなかまだ。」
「でも,あんまりくさくなかったしな・・・。なんていう名前の虫なのかな?」
「こまったね。あ! そうだ。こんな時は,『フッタ博士』に相談しよう。」
「フッタ博士? だれですか。その人は・・・。」
「モンタ博士のお友だちさ。昆虫のことなら,何でも知っているんだ。すごい博士だよ。おーい,フッタ博士。教えてくださーい。」
「はーい,みなさん,こんにちは。はじめまして,フッタ博士といいます。」
「それで,せなかにたまごのある虫だって! それはたぶん・・・,コオイムシだよ。」
「コオイムシ? なんですか。それは・・・。」
「たまご,つまり,子どもをおんぶしているようなので,それで,子負い虫というのさ。へえー,それにしてもめずらしい虫を見つけたね。さすがは上川だね。すごいね。1年生にも見せてあげようよ。」
「そうですね。みんなで見せに行きましょう。」
「1年生のみなさん。おもしろい虫を見せてあげるわね。自分たちで名前をつけてごらん。楽しいよ。」
「へえー,へんなの・・・。丸い小さなものがついているからプチプチ虫だ。」
「ちがうよ。タラコみたいだろう。だから,タラコ虫だ。」
「もっと,かわいいお名前にしようよ。丸いプチプチが少し光っているし,イクラみたいだから・・・,イクラチャン虫なんてどうかなあ。」
「ねえねえ,たまごがたくさんあるよ。みんなで数えてみようよ。」
「そうね。どうやって,数えようか。」
「たくさんあるから,分かんなくなっちゃうよ・・・。」
「こまったな・・・。」
「そのために,写真にとって,大きくコピーしておいたよ。」
「10ずつまとめるといいんだな。せーの。1・2・3・・・。」
「わーい。みんなで65このたまごがありました。」
コオイムシのつぶやき
私はコオイムシのお母さんよ。私がお父さんの背中に卵を産みつけるというわけね。お父さんが卵を背負っているように見えるため,「子負い虫」という名前になったそうなの。また,お父さんが子守りをしているように見えるので,「子守り虫」ともいうそうです。4~6月ごろに,50~100個ほどの卵を産みつけます。私は,産卵が終わると泳ぎ去り,ちょいとお散歩などに出かけるんだけど,お父さんがえらいのよ。卵の呼吸の世話をしたり,外敵から守ったりしてくれるんです。だから,いつもお父さんには感謝しています。
どんな所に住んでいるかというと,田んぼのように浅く,植物の多く生える所が好きなの。でも,最近困ったことに,農薬がたくさん使われたり,水たまりの水草などがへってきているので,なかまが少なくなっているのが残念ね。