3.動物の世界
(10)貝のなかま
(128)あら! 何だ? この不思議なもようは・・・
「これから,花ちゃんに,クイズを出すね。一生けんめいに考えてね。」
「うわあー,楽しそうだわ。」
「さて,1番目のクイズだ。上のもようだけど,何だか分かるかな。」
「何だろう? どっかで見たけどな。」
「ヒントだよ。上のもようはね,だれかの足あとみたいなものさ。」
「だれかの足あと?」
「あ,まちがえた。足あとでなくて,食べあとさ。」
「食べあと? 何を食べたのかな。」
「あのね,1番目の答えは,ある生き物が橋やガードレールなどにある緑色の『コケ』を食べたあとなのさ。おもしろい形をしているだろう。」
「ふーむ。そうなんだ。」
「2番目のクイズにいくよ。あのね,こいつはね,しめった場所が大すきだけど,もし,こいつを飼うときに,ぜったい必要なものって,なーんだ?」
「ぜったい必要なもの? 何だろう・・・。食べ物はもちろんだけど・・・。」
「それはね,たまごの『から』や『貝』なんだ。」
「たまごのから? 貝? どういうこと?」
「こいつらはね,自分でも『から』を持っていてね,その栄養になるということさ。この生き物が何だか分かったかな。」
「『から』をもっている。あ! 分かった。カタツムリだわ。」
「ピンポーン。そのとおり。カタツムリさ。では,最後のクイズだよ。大人のカタツムリと子供のカタツムリを見分けるのは,どうすればいいのだろう。こりゃ,むずかしいよ。」
「小さいのが子供のカタツムリ? ですか。」
「あのね,カタツムリの貝のはじっこをよく見てごらん。そこがめくれていれば,大人のカタツムリなのさ。」
「ふーむ,そうなんだ。それじゃ,どんなに小さくてもめくれていれば,それは大人のカタツムリというわけね。今度ゆっくりと見てみるわ。」
「そうなんだよ。カタツムリのなかまはね,昆虫と同じようにとても小さいもの,たとえば,数ミリ以下のものもたくさんいるんだよ。」
「へえー。そうなんだ。それじゃ,こんど私,小さいカタツムリを探してみるね。もし,見つけられなかったら,オー君! いっしょにさがしてね。」
「もちろんさ。あちこちてくてくしながら,いっしょに見つけようね。」
カタツムリのなかまのナメクジについて
ナメクジもカタツムリの1種です。海岸で見るアメフラシやウミウシなども同じ「殻を脱ぎ棄てた貝」です。クリオネも殻を持たず,海を泳いでいる貝の1種となります。
橋やガードレールなどで見られる上の写真のようすを,虫メガネでじっくり見ると,それはそれは感動・感激ものです。ナメクジにもカタツムリと同じく,とても立派な歯があって,苔など植物性のものをそぎ取って食べています。ゆっくりとその食べるようすを見るのも,楽しいことです。