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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
(105)クチナシのはな
写真
オーくん
「あれ? (なん)だろう,この(しろ)(はな)は・・・。」

花ちゃん
「この(はな)は,クチナシというお花よ。」

オーくん
(いま)ごろ,こんなお(はな)がさいているの?」

花ちゃん
「ちがうわよ。このクチナシというのは,6(がつ)ごろから梅雨(つゆ)のころにさくんです。そうですよね,モンタ博士(はかせ)。」

「そうだよ。梅雨(つゆ)のころに,まっ(しろ)(はな)をさかすんだ。かおりがとてもよくてね。(あめ)がふったりして,湿度(しつど)(たか)いと,さらによいかおりがあちこちに()ちて,それはそれは,いいお花だね。(よる)には,スズメガの仲間(なかま)がたくさん(あつ)まって,花粉(かふん)(はこ)んでくれるんだよ。」
モンタ博士

写真
オーくん
「ふーん。そうなんだ。ところで,オレンジ(いろ)(はな)のつぼみのような,()のようなものは(なん)だろう。」

花ちゃん
「とてもきれいでしょ。これは,クチナシの()よ。」

オーくん
(いろ)水遊(みずあそ)びができそうだね。」

花ちゃん
「そうよ。すりつぶして(みず)にとけば,()()のようになるのよ。むずかしい(こと)()で,カロチンとかいうらしいのよ。」

「クチナシの()(あか)()(いろ)いものは,いろいろなものに使(つか)われているんだけど,()っているかな。おせち料理(りょうり)がヒントだよ。」
モンタ博士

写真
オーくん
「おせち料理(りょうり)・・・。うーん。また()べたくなっちゃったなー・・・。おいら,はらへってきたな。」

花ちゃん
「オー(くん)! まじめに(かんが)えてください。」

(くり)きんとんを()っているだろう。あの()(いろ)(いろ)づけにはクチナシを使(つか)うんだよ。また,たくさんの和菓子(わがし)やさつまいも,ラーメンのめんなどの色づけにも使うんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「ふーん。そうなんだ。また,おなかへってきちゃうなー。ところで,どうしてクチナシというの。」

「それは,いろいろあってね。10(がつ)か11月ごろに(あか)黄色(きいろ)になるんだけど,この果実(かじつ)は,(じゅく)してもわれないんだ。それで,(くち)なしになったとか()われているよ。」
モンタ博士

クチナシのつぶやき
 (わたし)は,クチナシです。あちこちのお(にわ)()えられていますが,もともとは,もう(すこ)(みなみ)(ほう)のあたたかい地域(ちいき)自生(じせい)している()です。学名(がくめい)Gardenia jasminoidesのガーデニアとは「庭」,ジャスミノイデスとは「ジャスミンの(かお)り」との()()です。()(じつ)にはカロチノイドの一種(いっしゅ),クロシン(Crocin)が(ふく)まれていて,乾燥(かんそう)させた果実は(ふる)くから黄色(きいろ)着色料(ちゃくしょくりょう)として(もち)いられたのよ。また,発酵(はっこう)させることによって青色(あおいろ)の着色料にもなるそうよ。
   てくてく自然散歩シリーズ
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