2.植物の世界
(7)菌類のなかま
(100)キノコってなんだろう(キノコのはたらきいろいろ)
「うわあー,なんだこりゃ?」
「オー君,知らないの。これはキノコなのよ。3年生と4年生が見つけてきてくれたの。サルノコシカケというキノコみたいね。」
「この前,みんなで取りに行ってきたんだ。サルがこのキノコの上にこしをかけたらしくて,そんで,サルノコシカケという名前になったらしいよ。」
「へえー,そうなんだ。ところでさ,キノコっていったい何なんだ。緑の葉を持つ木や草とはちがうみたいだし,植物でないとすると,それじゃ,動物かというと,そうでもないし・・・。」
「そうね。かんたんにいうと,キノコは,カビの仲間ということね。」
「カビの仲間か・・・。あまりピンとこないけどな。」
「キノコもカビも胞子というものでふえるんだよ。」
「胞子? なんだそりゃ。」
「そうね,かんたんにいうと,木や草のタネと同じ役目を持っているものね。つまり,きのこは,『カビの花』と言ってもいいかな。」
「それで,キノコって,いろいろな種類があるんだろう。」
「一番多いのは,ひだを持つグループね。でも,そのほかにいろいろあるのよ。」
「ふーん。そうなんだ。でも,キノコって何のためにあるの。」
「大きく分けて2つの役目があるわ。1つは,植物や動物を分解して土にもどすグループ。森のそうじやさんのような役目があるわ。」
「なるほどね。かれた木にはよくキノコがついているもんな。それに,落ち葉からキノコが生えているのを見たこともあるな。」
「もう1つは,キノコと木が,おたがいに養分や水分をやりとりして,助け合いながら生活するグループ。こういうのをむずかしい言葉で外生菌根というのよ。かわいた土からの水分やリンとかミネラルとかの吸収を行って,植物が大きくなるのを助けるのよ。その代わりに,植物が光合成でたくわえた栄養をキノコは分けてもらうのね。こういうのを,共生というのよ。」
「へえー,すごいね。ほとんどお話は分からなかったけど,花ちゃんは,キノコ博士だね。おいらもこれから,キノコについても勉強するぞ。」