2.植物の世界
(3)被子植物(双子葉類)のなかま
(12)野菜・果物も植物だ! おどろきの世界
(82)ニンジンの花っていくつあるの?
「みなさん,この白い花が何だか分かるかな。4年生の畑にあったものだよ。」
「あれ? 何だろう。初めて見る花だな。」
「左にあるのはニンジンですね・・・。ということは,これはニンジンの花!」
「ピンポーン。そのとおりさ。みんなは,ニンジンを食べたことがあるだろう。でも,ニンジンの花はあまり知らないだろう。」
「モンタ博士,ニンジンの花はセリの花ににていますね。」
「そうだね,セリなどの花は,とても小さな花がたくさん集まっているんだ。」
「そうか。小さな花がたくさん集まって,一つのかさのようになっているぞ。」
「一つのかさのような花が,さらにまた集まって,大きなかさをつくっているみたいですね。」
「なんこくらいの花が集まっているのかな。チョキ,チョキ,チョキ。」
「モンタ博士,何をするんですか。」
「花の数を調べているのさ。 小さなかさには,25こくらいの花があるぞ。それがいくつ集まっているかというと,40こくらいの小さなかさがあるよ。」
「ということは,25×40だから・・・え! 1000この花があるぞ。」
「え! 1000こもあるの。」
「そうだね。半分と考えても500この花だね。すごいね。」
「でも,どうしてそんなにたくさんあるのかな。」
「そうだね,いいところに気がついたね。どうしてだと思う?」
「虫たちをよぶためには,大きな花のほうがいいよね。」
「でも,大きな花をさかせられないものは,小さな花をたくさんつけることにしたのね。」
「そうか,なぞはとけたぞ。小さな花をたくさん集めることによって,大きな花を形づくろうとしたというわけだ。」
「まさに,ちりもつもれば山となるということですね。」
「千里の道も一歩からといったところですね。」
ニンジンとゴボウとダイコンの昔話
むかしむかし,ニンジンとゴボウとダイコンがおふろをわかして入りました。はじめに入ったゴボウは,「熱い・熱い」といって,真っ黒などろんこのまま,すぐにおふろから飛び出してにげてしまいました。
2番目に入ったニンジンは,熱いのをがまんしてじっとおふろにつかっていたので,真っ赤にのぼせてしまいました。3番目に入ったダイコンは,おふろの湯かげんもちょうどいいくらいだったので,ゆっくりとおふろに入り,体もきれいにごしごしとあらうことができたので,真っ白になることができました。
それで,ゴボウ,ニンジン,ダイコンはそれぞれ,黒く,赤く,白くなったというわけです。まったく 科学的でないけど,おもしろい昔話は,これにておしまい。
ニンジンの葉っぱを見たい人は・・・
ニンジンの葉っぱを見たいけど,ニンジン畑まで行くのはめんどくさいという人のために,ニンジンの葉っぱ観察法を伝授する。まず,お料理に使ったニンジンのへたの部分を捨てないで,お水をはったお皿につけておくと,ニンジンの上の方から葉っぱが出てくる。一度試してみてください。