3.動物の世界
(11)その他の無脊椎動物のなかま
(74)ミミズだって生きているんだ! 友達なんだ!
「あれ? モンタ博士,向こうから花ちゃんが歩いてきますね。」
「そうだね,花ちゃんだね。あれ? 手に何か持っているね。」
「おーい,花ちゃん。何持ってるの。」
「ほうら,これは,ミミズよ。」
「ヒエー! キャー! たすけて! ミミズだいきらいなんだ。たすけてー!」
「ねえ,オー君。ミミズだって生き物,みんなみんな友だちなのよ。どうしてきらいなの。歌にだって,あるでしょ。♪ぼくらはみんな生きている。生きているから歌うんだ・・・。ミミズだって,オケラだって,アメンボだって♪とあるでしょ。」
「だって,ミミズは虫じゃないもんな。虫は足が6本あるんだぜ。」
「それじゃ,ダンゴムシはどうなの。足が14本もあるけど,オー君,ダンゴムシは大好きでしょ。」
「うーん。そりゃそうだけど・・・。ダンゴムシはムシじゃないけど,ムシだし・・・。 こまったな。」
「まあまあ,二人とも,このさい,生き物の 仲間分けについて考えてみよう。まずね,足が6本の生き物,これを虫(昆虫)というけど,むずかしい言葉で,節足動物に含まれるんだ。ムカデやカニ,クモなどもこの節足動物の仲間なのさ。」
「それじゃ,ミミズは?」
「ミミズはかんけい動物というんだ。漢字で環形と書いて,丸い形の生き物という意味なのさ。ミミズを輪切りにしたら丸いよね。ゴカイとか,ヒルも環形動物だね。」
「ミミズって,地面の土をいい土にするのよ。だから,さわってもだいじょうぶ。生き物は自分の手でさわらないとダメなんですよね。モンタ博士。」
「そうか,分かった。おいら,これからミミズと仲良くするよ。ところでさ, どうしてミミズってやつは,いい土に変えることができるの。」
「ミミズみたいに土の中で生活する動物を,むずかしい言葉で『土壌動物』と言うけど,これらの動物のはたらきとして,落ち葉などを食べて,うんことしておしりから出すんだ。その時,土がやわらかく細かくなって,たがやすということをするんだ。そして,ミミズのおなかを通る時に,植物が大きくなるために,必要な栄養となるものになるんだ。分かったかな。」
「へーえ! なーるほど。そういうことだったんだ。ところで,ミミズは足がないのに・・・,どうして動くことができるんだ。よし! これは,モンタ博士に聞かないで,自分で調べてみよう。てくてくをお読みのみんなも調べて。」