トウショキッズ 東書KIDS

  • HOME
  • みなさまへ
  • 保護者の方へ
  • 先生へ
花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (8)植物しょくぶつ名前なまえ分類ぶんるい特性とくせいについて
(60)かぜ散布さんぷ植物しょくぶつたち いろいろ
花ちゃん
「オー(くん),この(まえ)の『ひっつき(むし)』のお(はなし)はとっても(たの)しかったわね。」

オーくん
「そうだったね。植物(しょくぶつ)自分(じぶん)では,(からだ)(うご)かすことができないから,いろいろな方法(ほうほう)で,自分(じぶん)()どもたちを(とお)くへ遠くへと移動(いどう)させるんだね。」

花ちゃん
「ところでさ,オー(くん)植物(しょくぶつ)はほかの方法(ほうほう)でも(たね)(とお)くへ移動(いどう)させているよね。」

オーくん
「ひっつき(むし)は,くっついて(とお)くへ()くでしょ。そのほかといったら,どんな方法(ほうほう)があるかな。くっつく以外(いがい)といったら,ほかには,(かぜ)をたよりにするしかないかな。あ,そうか。風だ。」

花ちゃん
「そうよ。タンポポの綿毛(わたげ)って,(かぜ)()かれて()んでいくでしょ。」

オーくん
「そうだった。綿(わた)()(おも)()りフーと()いたら,落下傘(らっかさん)みたいだったな。」

花ちゃん
(した)(たね)がついているけど,(うえ)にはとっても(ほそ)()がついていて,フワフワ()ぶのね。」

オーくん
「ねえねえ,(はな)ちゃんは植物(しょくぶつ)博士(はかせ)だよね。(おな)じように綿毛(わたげ)がついていて,(そら)をフワフワと()ぶものにどんな植物があるかな。」

花ちゃん
「そうね,いっぱいあるわ。(たと)えば,(おな)じキク()のノゲシなどもあるし,ススキも(かぜ)によく()ぶでしょ。それから,ガガイモやキンポウゲの仲間(なかま)にも(おお)いわ。」

写真
 
風散布かぜさんぷ植物しょくぶつたち
オーくん
「さすがは,(はな)ちゃんだね。よく()ってるね。尊敬(そんけい)しちゃうな。綿毛(わたげ)()ぶものってけっこうあるんだね。ところでさ,綿毛以外(いがい)(かぜ)に飛ぶようなものってないのかな。(たと)えば,飛行機(ひこうき)(はね)とかプロペラのようなものとかさ・・・。」

花ちゃん
「そうね。綿毛(わたげ)のようにふわふわでなくて,(はね)をもってひらひらと()ぶようなものね。うーん。ちょっと,()ってね。(かんが)(ちゅう)ね・・・。あ! あった。」

オーくん
「え! (なに)かあるの。(はな)ちゃん。」

花ちゃん
(おも)()したわ。この(まえ)校庭(こうてい)のカエデの()(あそ)んだでしょ。カエデよ。」

オーくん
「そうか。カエデにはおもりみたいなところがあって,それに,うすいところはプロペラの(はね)みたいになっていたぞ。」

花ちゃん
「それで,くるくると回転(かいてん)しながら()うようにひらひらと()ちていったわよね。これも()ぶということじゃないかな。」

オーくん
「カエデだけじゃないよね。ほかの植物(しょくぶつ)でも(はね)やプロペラみたいになっているのが(かなら)ずあるはずだよ。」

花ちゃん
「マツやモミ,それからヤマユリなどのユリの仲間(なかま),アキニレやギシギシなどにも(たね)(まわ)りにつばさのようなものがついているわ。」

オーくん
「なーるほど。植物(しょくぶつ)だって仲間(なかま)()やしたいんですね。いろいろな方法(ほうほう)(うご)いているんですね。あれ? モンタ博士(はかせ),さっきからお(はなし)(さん)()しないで,一人(ひとり)(なに)をこそこそと(つく)っているの。」

「ジャンジャカジャーン。ジャジャジャジャンジャカジャーン。」
モンタ博士

花ちゃん
「モンタ博士(はかせ),どうしちゃったんですか。」

「ついに,ついに,できあがり。完成(かんせい)だ。モンタ博士(はかせ)特製(とくせい)のカエデの()実験(じっけん)模型(もけい)だ。ハサミで()()いて,クリップをつけて()ばしてみよう。どんな(うご)きをするかな。(いろ)エンピツで色をつけても(たの)しいかもね。」
モンタ博士

写真
 
カエデの実験模型じっけんもけい
種子(しゅし)散布(さんぷ)タイプいろいろ
 植物(しょくぶつ)はさまざまな方法(ほうほう)種子(しゅし)果実(かじつ)散布(さんぷ)している。(かぜ)散布型(さんぷがた)のものは,果実や種子に(つばさ)羽毛(うもう)()ち,風に()ばされやすくなっている。付着型(ふちゃくがた)のものは()やとげ,あるいは逆刺(さかとげ)を持っていたり粘液(ねんえき)分泌(ぶんぴつ)したりして動物(どうぶつ)(からだ)に付着して(はこ)ばれる。被食型(ひしょくがた)のものは,()()(いろ)果実(かじつ)をつけ,それが(とり)などに()べられることによって種子を散布する。重力(じゅうりょく)散布型(さんぷがた)のものは,球形(きゅうけい)(おも)い果実や種子をつくり落下(らっか)したときに地面(じめん)(ころ)がりやすい。(みず)散布型(さんぷがた)のものは,果実や種子が水に(なが)されて散布し,海水(かいすい)に運ばれるものもある。自力(じりき)散布型(さんぷがた)のものは,果実にいろいろな物理的(ぶつりてき)仕組(しく)みがあって機械的(きかいてき)に自力で種子を散布する。
   てくてく自然散歩シリーズ
このページの先頭へ