2.植物の世界
(1)花のつくりとはたらき
(29)クリの花(どこが大きくなるの)
クリ(ブナ科)
「モンタ博士! そ,そ,それは何ですか。どこかで見たことがあるようだな。」
「あ! それは,もしかして,クリの木ですか。」
「ピンポーン。そのとおりだね。よく知ってるね。さすがは植物博士だね。」
「クリの木なら,ぼく知ってるぜ。歌にもあるもんな。♪大きなクリの木の下で,花ちゃんとオー君が仲良く遊びましょう♪って歌があったよね。??? ちょっとちがっているかな。」
「まあまあ少しは合ってるね。ところで,二人ともクリはよく食べるよね。」
「うん。ぼくは,マロングラッセとか,クリようかんとか好きだな。」
「私は,甘栗が好きだわ。最近は,むきあまぐりというのもあるのよね。」
「ところで,二人ともクリの花はあまり知らないんじゃないかな。実物を見たり,右に絵をかいておいたから,よーく見てごらん。何か気がつかないかな。」
「あれ? 長細いのが花みたいだわ。それで,花のつけねにも小さい花みたいのがあるけど・・・。どうなっているの? クリの花って???」
「さすがはよく観察しているね。長いのはオスの花で,つけねにあるのがメスの花なのさ。みんなが食べるクリというのは,つけねの花(→じるし)がだんだん大きくなったものなんだよ。今は小さいけどね。」
「オー君,クリの花を見つけに行こう。」
「うん。行こう。ところで,クリ,ドングリ,クリ,ドングリ??? にているなー。どうしてかな。モンタ博士,クリとドングリってどんな関係なのかな。」
「いいところに気がついたね。クリはドングリの仲間なのさ。ブナ科という木の実をドングリというんだよ。コナラやスダジイ,それからカシの木もブナ科さ。」
「ドングリって,どうしてみんな茶色なんだろう? 何か意味あるの?」
「ドングリは鳥に食べられるようにきれいな赤じゃないね。それは,ドングリは実の重さで落ちればいいからなんだよ。だからドングリコロコロなのさ。」
「さあ,花ちゃん。クリの花を見に行こう。」
「あ! 待った。オー君。クリの花には,たくさんの虫が集まるんだよ。あのクリの花のにおいがいいんだね。カミキリムシの仲間もたくさんいるよ。」
「やったー! 虫取りあみも持っていくぞ。さあ,いそがしい,いそがしい。」