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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (4)生物せいぶつ日本人にほんじんのかかわり
(16)おきゅうとヨモギ(むだのない植物しょくぶつ
写真
ヨモギ(キク
「オー(くん)。これがヨモギだよ。 おもちに()れて(くさ)もちで()べたことがあるかな。」
モンタ博士

オーくん
「え! ()べられるの。ぼく,食べたい。」

花ちゃん
()べる(まえ)にお勉強(おべんきょう)しましょう。どうしておもちにヨモギを()れるの。」

「それはね,ヨモギという(くさ)はね,その緑色(みどりいろ)がいかにも(はる)にふさわしいやさしい(かん)じの(いろ)だし,かおりがとってもいいからなんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「そうね,よく()るとすてきな緑色(みどりいろ)ね,かおりもどこか(はる)らしい(かん)じだわ。」

「それだけじゃないんだよ。まだまだあるんだ。それはね,ヨモギの()っぱをよーく観察(かんさつ)すると()かるよ。」
モンタ博士

オーくん
「よーく()るんですね。どれどれ・・・。あれ? (むし)メガネで見ると,(ほそ)(しろ)()みたいなものがいっぱい()いているよ。」

(しろ)()みたいなものがおもちを(つく)るときに,つなぎといって,くっつける(やく)()をするんだよ。だから,ヨモギの(わか)()をモチグサともいうんだ。」
モンタ博士

オーくん
「ふーん。なるほどね。」

「それからね,この(しろ)()はね,ロウを(ふく)んでいるんだよ。それで,(みず)をはじくようになっているんだ。ロウがあるから,この白い毛はよく()えるんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「よく()える()という()()で,『よ・も・ぎ』というのかな。」

「ピンポーン。そのとおりさ。よく()ってるね。おどろいたな。」
モンタ博士

花ちゃん
「いえいえ,たいしたことはないですよ。ところで,よく()えると(なに)意味(いみ)あるのかな。」

二人(ふたり)とも『お灸(きゅう)』という言葉(ことば)()いたことがあるかな。」
モンタ博士

花ちゃん
「お(きゅう)??? どっかで()いたことがあるみたいですが・・・。」

オーくん
「あ! (おも)()した。ぼくのおばあちゃんが『お(きゅう)』をやっているのを()たことがあるよ。(なん)だか綿(わた)みたいのをかたに()いて,()をつけるんだ。(はじ)めて()たときはおどろいたよ。おせんこうのようにもくもくとけむりが()るんだ。すっごく(あつ)いらしいよ。」

「オー(くん)()たことがあるんだね。よかったね。」
モンタ博士

花ちゃん
「ヨモギっていろいろな(やく)()(くさ)なんですね。」

「まだまだあるんだよ。ヨモギをお()()にいれたりすると,つかれた(からだ)(らく)になるそうだよ。」
モンタ博士

オーくん
「どうしてなの,モンタ博士(はかせ)。」

「それはね,さっきもちょっとお(はな)ししたけど,ヨモギはよいかおりがすると()っただろう。あのよいかおりというのは,(じつ)(あぶら)なんだよ。油といってもてんぷら油とはちがうよ。精油(せいゆ)成分(せいぶん)といったほうがいいかな。」
モンタ博士

花ちゃん
精油(せいゆ)成分(せいぶん)(なん)だかむずかしいですね。」

「むずかしく(かんが)えることはないよ。この精油(せいゆ)成分(せいぶん),つまり,ヨモギのかおりにはいろいろと(からだ)(くすり)になる成分(せいぶん)があるんだよ。だから,ヨモギというのは,(ふる)くから(やく)(そう)として使(つか)われてきたんだよ。」
モンタ博士

オーくん
本当(ほんとう)にむだのない植物(しょくぶつ)ですね。」

「この(つよ)いかおりは邪気(じゃき)をはらうといわれ,3(がつ)(みっ)()にはヨモギの(はい)った(くさ)もちを()べ,5(がつ)(いつ)()にはショウブとヨモギの入ったお風呂(ふろ)に入るんだよ。(むかし)からのならわしには,いろいろとそれなりの理由(りゆう)があったんだよ。昔の(ひと)はえらかったね。」
モンタ博士

花ちゃん
「それにしても,人間(にんげん)って,雑草(ざっそう)といわれるような(くさ)でも,いろいろと工夫(くふう)して生活(せいかつ)()かしてきたんだね。本当(ほんとう)感心(かんしん)しますね。」

   てくてく自然散歩シリーズ
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