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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (1)昆虫こんちゅう植物しょくぶつ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (1)はなのつくりとはたらき
(10)昆虫こんちゅうあつまるヤツデの花(ひかみつのひみつ)
オーくん
「モンタ博士(はかせ)(むし)(あつ)まっている()というのはどこにあるの。」

「ほら,ここだよ。よく()てごらん。」
モンタ博士

花ちゃん
「ヤツデの()ですね。」

写真
ヤツデ(ウコギ
オーくん
「これがヤツデという()なのか。高尾山(たかおさん)でこの()っぱのウチワを()ったことがあるよ。」

「そうだね。ヤツデは別名(べつめい)をテングノウチワともいうんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「ヤツデというのは,(やっ)つに()っぱの(さき)()かれているから八つ()でヤツデとよばれるんだけど,葉の先が(なな)つとか(むっ)つに()かれているのもあるのよね。」

オーくん
(はな)(しろ)であまりきれいという(かん)じじゃないな・・・おっ!!! (むし)がいたぞ。」

「さすがはオー(くん)だね。すぐに()つけるね。どんな(むし)がいるのかな。」
モンタ博士

オーくん
「アブ,ハエ,それから,ハチもいるな。あっ! キタテハの秋型(あきがた)もいるぞ。」

「そうだね。ハナアブ,オオクロバエ,クロスズメバチなどいろいろいるね。ところで,これらはどんな(むし)かな,(なに)()がつくことはないかな。」
モンタ博士

花ちゃん
「モンタ博士(はかせ)はすごいですね。パッと()ただけですぐに名前(なまえ)がわかっちゃうんだから。」

名前(なまえ)というのはね,そんなに無理(むり)して(おぼ)えたつもりはないよ。何度(なんど)()ているうちに自然(しぜん)に覚えちゃうのさ。ところで,(なに)()がつくことはないかな。」
モンタ博士

オーくん
「あれ? どの(むし)たちも,(いろ)(くろ)っぽい虫が(おお)いね。ヤツデの(はな)(しろ)いからよけいに目立(めだ)つだけかな。」

花ちゃん
(わたし)(おも)()したわ。3年生(ねんせい)のときに,理科(りか)でお勉強(べんきょう)したけど,(くろ)()(しろ)い紙では黒い紙の(ほう)が,すぐに(あつ)くなったわ。それと(なに)関係(かんけい)あるのかな。」

「そのとおりだよ。(いま)ごろの気温(きおん)は10()くらいだろう。それじゃふつうは(むし)(うご)くことができないんだけど,(くろ)っぽい(むし)太陽(たいよう)(ひかり)(からだ)(あたた)まって,体が16度くらいになるんだ。それで動きだせるのさ。このことはある学者(がくしゃ)研究(けんきゅう)したことだから,まちがいないよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「ふーん。ところで,(なん)でアブたちは,ヤツデの(はな)のところに()ているのかな。」

オーくん
「そんなの()まっているよ。みつや()(ふん)()べに()ているのさ。」

花ちゃん
「どこにみつなんかあるのかしらね。」

「それは,ちょっと()にくいかもしれないけど,(むし)メガネで(ひと)(ひと)つの(はな)をじっくりと見てごらん。花びらは()(まい)あるだろう。おしべが()(ほん)あって,()(なか)がめしべだよ。めしべのもとの(ところ)(やじるし)があるだろう。(まる)(かたち)をしていて,()(ばん)というけど,そこにみつがあるんだ。」
モンタ博士

写真
ヤツデの花
花ちゃん
「かばんというのは,バックではなくて,(はな)(だい)みたいなものかしら。」

「そのとおり。(はな)(だい)のところをもっとよ()てごらん。」
モンタ博士

オーくん
(なに)(ひか)っているみたいだね。みつが(あつ)まっているんだね。」

「そこが大切(たいせつ)なところだよ。(ひか)っていることによって,(むし)たちを(あつ)めているんだよ。ヤツデの(はな)はけっしてきれいな花じゃないけど,光ることで虫たちにサインをおくり,虫を集めるのにみつをつくっているんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「ヤツデもいろいろと工夫(くふう)しているんですね。感心(かんしん)しちゃうな。」

「ヤツデの秘密(ひみつ)はまだまだあるけど,この(つづ)きは,またこの(つぎ)にしようね。」
モンタ博士

   てくてく自然散歩シリーズ
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