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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
 (8)植物しょくぶつ名前なまえ分類ぶんるい特性とくせいについて
(8)あまいみつをなめてみよう
常緑樹じょうりょくじゅのサザンカのはなについて)
花ちゃん
「お(ちゃ)(はな)(おな)仲間(なかま)植物(しょくぶつ)(いま)いっぱい()いていると()ったけど,それはなんですか。」

「それはね,お(ちゃ)(おな)常緑樹(じょうりょくじゅ)でね。いつも緑色(みどりいろ)()っぱをつけているんだよ。それで,(あき)から(ふゆ)にかけて()(はな)()えば・・・,そうだ!。(うた)にもあるよ。」
モンタ博士

花ちゃん
常緑樹(じょうりょくじゅ)というのは()っぱがあついから,・・・ツバキかしら?」

「おしいね。とっても(ちか)いよ。図鑑(ずかん)調(しら)べると,そのとなり。(うた)にもあるよ。」
モンタ博士

オーくん
「えっ! (うた)にあるって,ぼくの()っている歌かな。」

「ヒントはね,かきね。それから,たきび・・・だよ。」
モンタ博士

花ちゃん
()かった。サザンカだわ。♪かきねのかきねのまがりかど,たきびだたきびだ()()たき♪っていう(うた)(わたし)歌ったことがあるわ。」

写真
サザンカ(ツバキ科)
「そのとおりだね。サザンカだよ。サザンカはツバキ()でね,お(ちゃ)やツバキと(おな)常緑樹(じょうりょくじゅ)なんだ。(いま)あちこちのかきねにいっぱいさいているよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「サザンカって,(ほか)植物(しょくぶつ)()わってから,(さむ)さの(なか)でさくでしょう。なんか,とってもがんばりやさんっていう(かん)じですね。」

「でもね,本当(ほんとう)(さむ)いのより(あたた)かい(ほう)がすきな植物(しょくぶつ)なんだよ。サザンカはよくかきねや()(はな)使(つか)うけどね,自然(しぜん)()えているのは沖縄(おきなわ)九州(きゅうしゅう)四国(しこく)など温かい(ところ)にある植物なんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「そうなんだ。自然(しぜん)(やま)(なか)にあるのか。それじゃ,かきねみたいじゃないんだね。もっと(おお)きい()なのかな。」

「それじゃ,(いま)からクイズだよ。自然(しぜん)()えているサザンカは,どのくらいの()でしょうか。3(メートル),5m,10mのうち,どれでしょうか。」
モンタ博士

花ちゃん
「かきねに使(つか)うのは1~2(メートル)くらいでしょう。だから,5mくらいあるの。」

「ブー。正解(せいかい)は10(メートル)です。モンタ博士(はかせ)九州(きゅうしゅう)()久島(くしま)というところで()たサザンカは,()(ふと)さが30cm(センチメートル)くらいあって,(たか)さは10mをこしていたよ。」
モンタ博士

オーくん
「すげえな。そんなサザンカがあるのか。ぼくも()たいな。」

「ところでさ,サザンカの(はな)()ってるよね。」
モンタ博士

花ちゃん
「もちろんですよ。いつも()ているもん。」

「いつも()てるということと,よく見てるとは(ちが)うんだ。」
モンタ博士

オーくん
「それはどういうことかな。」

(はな)はふつうは5(まい)だけど,園芸用(えんげいよう)八重(やえ)のものもあるんだ。それから()べたことはあるかな。」
モンタ博士

花ちゃん
()べても平気(へいき)なんですか。」

オーくん
五感(ごかん)使(つか)観察(かんさつ)なら,ぼくにまかせとけだ。ムニャムニャ。あまい!」

「そうだろう。あまいだろう。5(まい)(はな)びらの外側(そとがわ)(さき)っぽが(すこ)緑色(みどりいろ)で,もとの(ほう)(しろ)くなっているのがあるだろう。それががくというもので2枚ついている。そのがくのつけねあたりからみつをたくさん()しているのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
(わたし)()べてみよう。あっ! 本当(ほんとう)にあまいわ。かんげき!!!」

「みんながそんなに(よろこ)ぶんだもの。ほかの()(もの)だって喜ばないかな。」
モンタ博士

オーくん
「あっ! ()かった。(ふゆ)になって食料(しょくりょう)のなくなった(とり)にはごちそうなんだ。」

「ピンポーン。そのとおり。しばらくあそこにさいているサザンカを(とお)くから観察(かんさつ)しよう。そのうち,いろいろな(とり)たちがおなかをへらしてやってくるよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「あ!メジロがみつをすいにきているわ。かんげき!!!」

サザンカのつぶやき
 にぎやかに(いろど)っていた(いろ)づいた()もいつしか()()て,(さみ)しくなった庭先(にわさき)に,(ほか)(はな)にずっと(おく)れてようやく()()すのよ。(さむ)さをつつむ薄日(うすび)のかげでも(いろ)(あざ)やかに()えて咲く(わたし)ってとっても(うつく)しいでしょう。美しく綺麗(きれい)なだけではないのよ,初冬(しょとう)()()(がた)(ひょう)(そう)をうっすらとかぶりつつ(ひら)く私には,(きよ)らかさの(なか)にも,寒さに必死(ひっし)()えている(きび)しさも()っているのよ。
 ところで,ツバキ(あぶら)というのをご(ぞん)()? ツバキは(わたし)()姉妹(とこ)みたいなものだけど,油で有名(ゆうめい)でしょう。ところが,ツバキの油よりも私のサザンカ()というのは,もっと高級(こうきゅう)なのよ。不乾性(ふかんせい)でべとつかず,酸化物(さんかぶつ)(しょう)じないの。刀剣(とうけん)調理用(ちょうりよう)刃物(はもの)のさび()めなどとして使(つか)われているのよ。
   てくてく自然散歩シリーズ
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