2.植物の世界
(2)葉・茎・根のつくりとはたらき
(3)葉のいろいろ・・・一枚の葉についてのきまり
ソメイヨシノ(バラ科)
「ねー,オー君。今日の理科は,サクラの木の観察ね。」
「ほい,きた。まかせとけ。じっくり見て観察ノートにかくぞ。」
「春にはあんなにきれいな花をさかせていたサクラも,すっかりと緑色だわ。」
「1枚の葉っぱをじっくりとながめるのもいいものだな。あれ,大きさはいろいろだけど,よく見るとみんな同じようにふちがギザギザだな。あれ? 葉っぱの下にぼうがあるけど,なんかヘソみたいなのがついているぞ。」
「ほんとだ。小さいヘソみたい。よく見つけたわね。オー君は天才ね。」
「ぼうのところも葉っぱっていうのかな?」
「そのとおり,ちょいとむずかしい言葉で葉柄というけどね,葉の柄もふくめて1枚の葉っぱというわけだよ。それから,柄のところについているヘソだけど,サクラの仲間には全部ついているんだよ。」
「モンタ博士,1枚の葉っぱにはどれもみんな柄がついているのかしら。」
「柄がついているのもあればないのもあるよ。それから,まわりがギザギザのもあるし,ギザギザのないのもある。いろいろなんだね。」
「モンタ博士,シロツメクサは一つのぼうに3枚も葉っぱがついているよね。これは,どういうことかな。分かんなくなっちゃった。」
「それは,3枚で1セットなのさ。10枚,20枚でワンセットもあるよ。」
「これは15枚でワンセット,つまり,15枚全体で1枚の葉っぱなんだ。」
ヤマウルシ(ウルシ科)
「そ,そ,それって,ぼうのところが少し赤っぽいでしょう。ヤマウルシだ。かぶれてかゆかゆになるわよ。すぐにポイした方がいいわ。」
「なんか,かゆくなってきた感じだな。たくさんあっても1枚の葉っぱというのは,どうすれば分かるのかな。」
「いい質問だね。1枚の葉っぱかどうかを知るには,葉のつけねに芽があるかどうかを見ればいいのさ。下の絵をよく見てごらん。1枚の葉はどれだ?」
「エノキの葉っぱは,葉のつけねに芽があるので,1枚の葉っぱで1枚の葉っぱというわけですね。」
エノキ(ニレ科)
「ところが,クルミは小さな葉っぱのつけねには芽がなく,大きな太いぼうのつけねに芽があるから,全体で1枚というわけだ。よし,分かってきたぞ。」
オニグルミ(クルミ科)
「ねえ,オー君。サクラの観察が終わったら,たくさんの葉っぱがついた1枚の葉っぱを探しに行きましょう。」
「OK。行こう,行こう。」
「オー君! 見つかった?」
「見つけたぜ。どうだい。」
ネムノキ(マメ科)
[半分は省略]
「スゴーイ。ネムノキだわ。」
「小さな葉っぱが何枚ついているのかな。」
「いっしょに数えましょう。」
「1枚,2枚,3枚,え! これを全部数えるのかい。よーし,がんばるぞ。」