【事例6】自殺サイト・家出サイト
自殺サイト・家出サイトとは?
自殺にかかわる掲示板で,不安や悩みを持った人たちや,あるいは自殺したいと思った人たちが知り合い,集団で自殺してしまう,ネット心中といった事件がいくつかおきています。こうしたサイトだけでなく,自殺の方法を紹介するサイト,自殺したいと思う人のサイト,あるいは自殺に関係する本や考え方を紹介するサイト,また,自殺防止を呼びかけるサイトもあります。さらに,家出についてのサイトもあります。しかし,出会い系サイトとともに,これら家出サイトを利用したことで非行や犯罪に巻きこまれる事件がたくさんおきて,問題になっています。家出した人の中で19歳以下の割合は20%以上にもなっています(平成16年度警視庁統計より)。
問題事例
ある男子中学生が自殺サイトで男と知り合いになり,その男に自殺を持ちかけられ,呼び出しに応じてしまったところ,殺害されてしまった事件がありました。家出については,「プチ家出」と呼ばれている一日から一週間の家出も増えています。家出サイトや出会い系サイトを利用して,泊まり先を見つけて「プチ家出」する例がいくつもあります。こうした「プチ家出」の結果,お金をえるために援助交際や万引きなどの犯罪に手を出してしまったり,事件に引きずりこまれて,危ない目にあったりする子どもたちが何人もいます。気軽な気持ちでアクセスしたり,興味半分で手を出してしまうと取り返しのつかないことになってしまいますので,くれぐれも注意が必要です。
問題への対応
自殺の恐れがある家出をした場合は,警察に相談すると,特別家出人として捜査をしてくれます。また 自殺を予告する書きこみに対しても,警察が,プロバイダーに対し依頼をすると,だれが発信したのか,調べることもできます。
明日への対策
出会い系サイトと同様に,こうしたサイトにアクセスしてはいけません。興味半分で掲示板に書きこんだり,絶対に直接会ったりしてはいけません。取り返しのつかないことになってからでは遅いのです。
悩んだら迷わず家の人や先生に相談しましょう。また「いのちの電話」のように,電話で相談に応じてくれる機関も各地にあります。
人の死はパソコンやテレビゲームと違い,リセットできません。人の命とともに,自分自身の命を大切にしましょう。