【事例3】携帯(けいたい)電話の落とし穴

■携帯電話の落とし穴とは

 携帯電話は手軽に持ち運ぶことができる便利な道具です。しかし,その一方でどこかに置き忘れたり落としたりしてしまうという危険性(きけんせい)もあります。携帯電話に登録(とうろく)されている情報には,いくつかの種類があります。電話帳などの個人情報,メールの内容,撮影(さつえい)した写真の画像などがあげられます。最近の携帯電話にはクレジットカードの機能(きのう)や電子マネーの機能などもついているものもあります。携帯電話を落としてしまうと,お金に関係する被害(ひがい)にあったり,友人や知人,家族の情報が他にもれて迷惑(めいわく)をかけてしまったりすることが予想されます。

■問題事例

 ある日,Aさんは外出した帰りに,携帯電話をどこかに置き忘れてしまいました。Aさんは(なら)(ごと)があったため,自分の携帯電話をなくしたことに気がつくのが(おく)れてしまいました。Aさんは,帰宅後(きたくご)に携帯電話をなくしたことに気がつき,さっそく携帯電話会社に電話して,利用を停止(ていし)してもらう手続(てつづ)きをしました。
 しかし,翌日,学校に行くと,Aさんの携帯電話から,変なメールや電話がかかってきたと友達からいわれてしまいました。

■問題への対応

 携帯電話にはパスワードを設定(せってい)できる機能があります。携帯電話に,パスワードを設定することは,自分の携帯電話に電話番号やメールアドレスを登録している友達や家族のためのマナーといえます。最近の携帯電話には,落とした際に遠隔操作(えんかくそうさ)でメモリーを消去(しょうきょ)する機能がついた機種(きしゅ)もあるようです。そそっかしくて,よく落とし物や忘れ物をする人は,友人や知人,家族のために,セキュリティー性の高い機種を選ぶこともよいことかもしれません。なにより,自分はだいじょうぶだと思ってしまうことで,思わぬ被害につながってしまうことも少なくありません。
 自分で携帯電話を持っている人は,あらかじめ置き忘れたり落としてしまったりしたときのことを予測しておくことが必要です。携帯電話を置き忘れたり,落としたときには,人に見られることをある程度は承知しておくことも必要です。ふだんから必要以上の情報を携帯電話の電話帳などに登録をしないようにする習慣を持つことは,携帯電話を使用するうえでのマナーでもあります。

■明日への対策

  • 携帯電話を落としたら,自分だけでなく,知人,友人,家族に被害がおよぶ可能性があることを知っておきましょう。
  • 携帯電話には万一に備えてパスワードを設定しましょう。
  • よく忘れ物や落とし物をする人は,遠隔操作でメモリーを消去する機能がついた機種を使うことも必要です。
<参考になるサイト>
携帯電話の業務利用(ぎょうむりよう)紛失(ふんしつ)盗難(とうなん)対策(たいさく) http://nikkeibp.jp/sj2005/special/84/index.html
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