オオバコのひ・み・つ(オオバコダイエットしよう)
「あ! オオバコだ。ねえ、花ちゃん、オオバコずもうをやろう。」 | |
「いいわよ。今日は、ぜったいに勝つわよ。」 | |
「よしよし、二人とも仲良く遊んでいるね。」 | |
「オオバコって、あちこちにあって、遊ぶのにとってもいいですね。」 | |
「そうだね。オオバコは、ふつうによく見られるものだね。でも、たくさんあるといっても、よーく見たことはあるかな。じっくりと見たことはあるかな。」 | |
「そうですね。そう言われれば、あまりゆっくりと見たことないなあ。そうだ。花ちゃん!今日は、オオバコについて調べてみよう。」 | |
「そうね。ところで、オオバコの花って、どんな花だったかな。」 | |
「植物博士の花ちゃんが分からないんじゃ、こまっちゃうな。」 | |
「花ちゃんがオオバコの花が分からないのも、無理(むり)ないよ。だって、オオバコって、花びらもないし、色もさえないんだ。」 | |
「それじゃ、花はないの。」 | |
「目立たないけどあるんだ。くきに小さな花がたくさん集まっているんだ。メスの花は、くきの上の方にあってね、1本のめしべをのばしているんだ。オスの花は、その下にあって、4本のおしべをつき出しているのさ。」 | |
「それで、どんな実ができるんですか。」 | |
「カプセルみたいな形をしていてね、上のふたがパカッと開くんだよ。それで、種がこぼれるということさ。」 | |
「こぼれるだけじゃ、仲間はあんまりふえないよ。タンポポみたいな綿毛(わたげ)はないみたいだし、それに、オナモミみたいにとげとげもないよ。」 | |
「そこでだ。オオバコはすごいことを考えたのさ。種が水をすうと、変身して、まわりにべとべとしたゼリーのようなものをつけるのさ。それで、クツのそこにくっついたりして、あちこちに運ばれるというわけなんだよ。」 | |
オオバコのつぶやき(メタボリック解消には、オオバコダイエットなどいかが!)
私はオオバコ。あちこちにあるわ。知らない人はいないでしょう。でも、私にはいろいろな秘密や不思議があるのよ。私を道端で見つけた人は多いと思うけど、ドラッグストアで見かけたことある? オオバコの葉っぱとクッキーの絵がかいてある健康ダイエット食品よ。私の種子の外皮には、プランタザンという粘液質の繊維成分を含んでいるの。この成分には、多量の水を吸収してゼリー状に膨潤するおもしろい性質があるの。紙おむつと同じ原理ね。もう気がついたかしら。分かったわよね。つまり、オオバコのクッキーを食べると、プランタザンという植物繊維の成分が、水分を含んで約40倍にふくれるわけ。だから、少し食べただけでも、満腹感が出るということ。つまり、食べすぎないということで、メタボリック解消にはもってこいということね。おまけだけど、この粘液質が接着剤の役目を果たすのよ。そんでクツやタイヤについて、どこまでもどこまでも運ばれるのね。