NO.58

花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ

□チョウのなかま調べ(花ちゃん・オー君の自由研究発表会A)

花ちゃん 「なーるほどね。オー君のトンボのお話はとてもよく分かったわ。一つ一つの種類を知るのではなく,グループや仲間などでおさえることが大切なんだわ。なーるほど,なーるほど。」
モンタ博士 「花ちゃん,何をさっきからつぶやいているの。」
花ちゃん 「この前のトンボの仲間の表がとってもよかったわ。グループや仲間で知ることがどれだけ大切かというのがよく分かりました。」
モンタ博士 「そうだね。モンタ博士も植物を勉強しはじめた時に,厚い植物図鑑を見てね。こりゃ,ぼくにはできないとあきらめたこともあるんだよ。」
花ちゃん 「本当なんですか。モンタ博士にもそんな時があったんですか。」
モンタ博士 「もちろんさ。初めは一冊の厚い植物図鑑からどうやって調べたらいいのか,まったく分からなかったんだ。」
花ちゃん 「それで,それで……。」
モンタ博士 「そのうちにね,これはアブラナの仲間だ,バラの仲間だ……。仲間のことを『科』というんだな。つまり,シソ科,ブナ科,マメ科,キク科といろいろあることに気がついたのさ。」
花ちゃん 「それで,それで……。」
モンタ博士 「大きな図鑑から探すのはたいへんだけど,シソの仲間ということが分かれば,厚い図鑑のほんの数ページのところを調べればいいんだ。ということが分かったのさ。」
花ちゃん 「それで,それで……。」
モンタ博士 「だんだん分かってくると,これがまたおもしろくなって,また勉強するわけだ。また新しいことが分かって,そのうち,おもしろ植物の世界やおもしろ虫の世界にはまりこんじゃうというわけさ。」
花ちゃん 「なーるほど,わたしも,チャレンジしてみよう。」
モンタ博士 「お! 何が始まるのかな。楽しみにしていよう。それじゃ,バイバイ。」
  それから,数日後……。
花ちゃん 「ジャーン,完成です。『花ちゃんのおもしろチョウの仲間表』できあがり。」

おもしろチョウの仲間表

  食草 たまご 終令幼虫 さなぎ
アゲハチョウ科 ミカン科の植物を食べるものが多い。その他,クスノキ科・ケシ科・ウマノスズクサ科・セリ科などもある。 ほとんどが丸い形のたまご。表面もつるつるしているものが多い。ほとんどが1個ずつ卵を産む。 いろいろな色や形がある。どれも強く刺激(しげき)すると,頭より刺激臭(しげきしゅう)のある肉角(にくかく)を出す特徴(とくちょう)がある。 さなぎになる時に,尾のところだけが固定される。また,糸で帯のように体を支える。色は緑と茶の2タイプ。
シロチョウ科 アブラナ科やマメ科植物を食べるものが多い。 細長く真ん中が少しふくらんだ形で,たてにすじが入るものが多い。 いわゆるアオムシ型で,丸いつつ型で細長いものが多い。 アゲハチョウ科の仲間によく似ており,帯蛹(たいよう)とよばれるさなぎである。
マダラチョウ科 ガガイモ科の植物を食べるものが多い。 シロチョウ科と同じで,紡錘形(ぼうすいけい)と呼ばれるものであるが,やや背が低い。 色がどくどくしいようなはでなものが多く,2対の細長く出る角のようなものがある。 全部がたれ下がったもので,光かがやき,美しいさなぎである。
タテハチョウ科 いろいろなものを食べるが,ヒョウモンチョウ類はスミレなど,ある程度決まっている。 表面はいろいろな ものがあるが,どれも丸い形は共通点である。 頭に2本の角のあるものや,トゲを持つものもいくつかいる。 マダラチョウ科の仲間によく似ており,垂蛹(よいよう)と呼ばれるさなぎである。
ジャノメチョウ科 イネ科やカヤツリグサ科の植物を食べる。 丸い形をしたものが多く,色が白やあわい色のものがほとんどである。 多くのものが頭に角のようなものがあり,尾っぽが二つに分かれている。 マダラチョウ科の仲間によく似ており,垂蛹(よいよう)と呼ばれるさなぎである。
シジミチョウ科 いろいろなものを食べ,マメ科やブナ科,また,肉食のものもいる。 ひらべったい丸い形で,表面にいろいろな盛り上がりやでこぼこがある。 扁平(へんぺい)でワラジのような形をしているものが多い。 どれも帯蛹であり,帯は目立たず,ピタリとつく。
セセリチョウ科 例外もあるが,ほとんどがイネ科植物を食べる。 なめらかなおまんじゅう形で,白が多いが,色の変わるものもある。 どれもイモムシ型で,葉をつづって巣を作り,その中にひそむ。 表面にロウを出すものが多い。帯のようなもので下側につく。
花ちゃん 「この表を作る前は,どのくらいのグループがあるかも分からなかったけど,日本には,8グループだけだと分かったの。これだけでもものすごいお勉強になったわ。」
オー君 「パチパチパチ。やったね,花ちゃん。最高だよ,すごいね。でも,8グループというけど,7つしかないよ。」
花ちゃん 「あと,テングチョウ科というのがあるけど,これは一種しかいないので,省いたの。テングチョウというのは,成虫で越冬して,エノキなどを食べるんだよ。」
モンタ博士 「おどろいたね。すっかりと花ちゃんも虫博士じゃないか。よくがんばったね。」
オー君 「それじゃ,おまけとして,おいらがいろいろなアゲハの仲間を写真で撮ったので,みんなで見ようよ。まだアゲハの仲間全部は撮れていないけど,みんなで見て楽しんでね。」
モンタ博士 「それは,それは,楽しみだね。」

いろいろなアゲハの写真

アゲハ
アゲハ
ウスバアゲハ
ウスバアゲハ
オナガアゲハ
オナガアゲハ
カラスアゲハ
カラスアゲハ
キアゲハ
キアゲハ
キアゲハ
キアゲハ

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