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おかしいんだ。へんなんだ。どのネジバナも同じねじれ方をしているのかな,と思って見ていたら……ほら。右まきと,左まきの両方あるよ。」 |
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ほんとだ。ねじれ方がちがうんだ。オー君,よく気がついたわね。すごい!」 |
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じっくりと,しっかりと,ゆっくりと,ながめていると,いろいろなことに気がつくもんだね。でも,ネジバナって,右まきと左まきとどっちが多いかな。」 |
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そうだ。オー君。たくさんとって調べてみましょう。右まきが何本か。左まきが何本かをグラフや表にしてみましょう。」 |
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ふむふむ。なるほど。二人とも科学的に見ることになれてきたみたいだね。自分で見たことや調べたことを数字で表したり,ひかくするというのは,りっぱな科学的な方法だね。感心だね。100本くらい使って調べるといいよ。」 |
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「 |
え! ひゃ,ひゃ,100本! 何で100本も調べたほうがいいの。」 |
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それはね,10本くらいでは,たまたまどちらかにかたよることがあるからさ。」 |
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「 |
右まきと左まきとどっちが多いんですか。モンタ博士は調べたことがあるんですか。」 |
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うん。20年も前に同じようにふしぎに思って調べてみたのさ。答えはね,半分,半分くらいで,どちらも同じくらいだったね。でもね,もう一度二人でやってみることもおもしろいと思うよ。自分でやってみた実験ならなっとくがいくしね。」 |
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「 |
やってみます。ねー,オー君。ところで,ネジバナはどうしてねじれているの。」 |
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「 |
えっ! ネジバナだからねじれているのさ。いやちがう。ねじれているからネジバナなのさ。あれ? わかんなくなっちゃった。こまったな。」 |
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ある本によるとね,花の集まりが右または左にまくが,これは一列にさくと,花が重なってしまって,下の花がじゃまになるからだそうだよ。」 |
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