NO.256

ハチのひみつの世界6 「ベッコウバチ」

「モンタ博士、上の絵は何というハチですか。ひげの先が丸まっているわ。」
「これはね、ベッコウバチという種類(しゅるい)だよ。この仲間(なかま)は、クモをつかまえるんだ。」
「つまり、クモハンターというわけですね。」
「すごいですね。でも、クモってねばる糸や毒(どく)のあるきばで、昆虫(こんちゅう)をとらえて食べる虫でしょ。そんなクモをつかまえるんだから、ベッコウバチってすごいんですね。」
「ねえ、花ちゃん。クモはね、昆虫とは言えないんだ。クモと昆虫のちがいを表にまとめてみたよ。何かの参考(さんこう)になるといいけどね。」
「うわあー、オー君。すごーい! えらーい!」
「ところで、モンタ博士。ベッコウバチって、どうしてその名前がついたの。」
「そうだね。それはね、羽の色がべっ甲(こう)色をしているからなんだ。」
「べっこうって、何ですか。」
「べっ甲というのはね、ウミガメのタイマイというカメのこうらで作ったもので、くしやめがねなどのふちを作ったりするもんだよ。」
「ところで、モンタ博士、ベッコウバチはどうやってクモをやっつけるのかな。」
「例えばね、キオビベッコウというハチは、コガネグモの巣(す)を見つけると、体当たりして地面に落としてしまうんだ。」
「へえー、すごいね。一度見てみたいな。そして、それから・・・・・・。」
「それから、クモの背中に馬乗りになって、毒針(どくばり)をクモの足のつけ根の胸元(むなもと)にブスリとさすんだよ。」
「麻酔(ますい)して、動けなくするんですね。ジガバチと同じですね。」
「そうだね。幼虫(ようちゅう)の食べ物として長く使用するためで、仮死状態(かしじょうたい)にして、いつも新鮮(しんせん)なえさとすることができるんだ。」
「それから・・・・・・。」
「それから、自分のお気に入りの場所をえらび、ジガバチと同じように土の中に巣を作るんだ。そして、えもののクモを運びこみ、たまごを1こ産みつけるのさ。それでおしまいさ。」
「それで、終わりなんですか。他に気をつけることはないの。」
「そうだね。ベッコウバチはとてもきちょうめんで、おなかをハンマーのようにして何度も地面に打ち付けてかためて、元のように平らにするそうだよ。」
「そうか。穴がどこにあるか分からなくするのは、敵(てき)からのがれるためですね。」
「よく見ないと、どこに巣穴(すあな)があったか分からないくらいだそうだ。」

環境のバロメーター

 ベッコウバチなどの狩りバチが生きていくためには、そのえさとなるクモなどが豊富に存在することが条件です。また、狩りバチは地面に巣を作ることが多いので、巣を作る環境も豊富になくてはなりません。狩りバチの生息環境には、クモの他にガやチョウの幼虫や、キリギリスの仲間などが生きていることも必要です。狩りバチの種類や個体数が多い場所というのは、生き物が豊富で、多様な環境が存在するということです。みなさんのおうちの近くには、どんな狩りバチがいるでしょうか。調べてみると楽しいでしょう。


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