NO.241

葉っぱが白くなった!

「あれあれ? 葉っぱが白くなっているよ。」
「そうね。学校から見える山にもあちこちで白い葉っぱがあるわ。この写真はどうしたんだろう。ひょっとして、モンタ博士! 山の上まで登ってきたのですか。あまりむりをしないほうがいいですよ。」
「あの白い葉っぱをもっと近くでみんなに見せてあげたくてね。さあ! 取りに行こうかと・・・・・・、思ったけどね・・・・・・。やっぱりやめたんだ。」
「でも、どうして写真があるんですか。」
「それでね、どこか近くにないかなとさがしていたらあったのさ。」
「どこにあったんですか。」
「学校の裏山(うらやま)にあったのさ。ところで、どうして葉っぱが白くなるんだうね。」
「そういえば、とてもふしぎですね。」
「はじめから白かったのかな。」
「そんなことないよ。おいら、しょっちゅう山をながめているけど、白くなったのは、つい最近(さいきん)だよ。」
「そうね。花がさくのは虫をよぶためですよね。それは分かるけど・・・・・・。」
「そうだね。いろいろと考えてみようよ。たとえば、『葉っぱ』を『花びら』として考えられないかな。」
「ふむふむ。どういうことだろう・・・・・・。あ! そうか。分かったぞ。全体が大きな花と考えればいいんだ。白い葉っぱは、一つ一つの花びらなんだ。」
「そのとおりだね。少しむずかしいお話になるけど、ちょいとがまんして聞いてね。植物というものをつくっているものは、『根(ね)』と『茎(くき)』と『葉』だけなんだよ。」
「でも、植物にはお花もあるでしょ。」
「その花というのは、もともとは、みんな『葉』が変化(へんか)したものなんだよ。もちろん、『がく』や『おしべ』『めしべ』も『葉』が変化(へんか)したというわけさ。」
「ふーん、なるほど。ちょっと分かったような・・・・・・、分かんないような・・・・・・。ところで、この白くなるナゾの植物は何ていうの。」
「え! 知らなかったの。これは、マタタビというつる植物よ。」
「白く変わる葉っぱって、おもしろいと思ってね、でも、写真だけじゃよく分からないだろう。みんなにもっと近くで見せてあげようと思ってね、ちょっと持ってきたんだ。みんなに1枚ずつあげるね。」
「うわあー、うれしい。本の間にはさんで、おし葉にしておきますね。」
「ところでね、マタタビには、もっとおもしろいふしぎがあるんだよ。」
「え! まだ何かあるんですか。」
「『ねこにマタタビ』という言葉があるんだけど、知ってるかな。これは、おもしろい実験(じっけん)になるよ。どこかにネコがいないかな。」
「ぼくのおうちでネコを飼(か)っているから、つれてくるね。」
「さあ! それでは、今から実験を始めよう。」

マタタビからの一言

 私はマタタビです。枝先の葉の白緑色の部分がよく目立つでしょう。それはね、この部分は表皮細胞がでこぼこで、柵状細胞も丈が低く、葉緑体(クロロフィル)が少ないの。ハンゲショウという植物も同じことをするのよ。ちなみに、私の友達でもうちょっと高い山に見られるミヤママタタビというのは、白緑色でなくて、うすいピンク色になるのよ。
 それから、ネコ属(ネコ、トラ、ヒョウ、ライオン)の動物が私の花や葉のにおいをかぐと、マタタビラクトンとか、アクチニジンとかの効用で、陶酔作用を起こし大脳をまひさせ、神経の働きを失っちゃうの。そして、頭から首までも曲げて、瞳孔が拡大してよだれを出しちゃうの。敵意を失っちゃうの。ねこにマタタビとはよく言ったものね。
 それから、みんながよくデザートで食べるキウイフルーツも私の親戚でマタタビ科なのね。今度食べる時に、私を思い出してね!  


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