食べられる木の実のお話
「あれあれ? みんな何かやっているよ。」 | |
「みんなで何かをとっているようだね。」 | |
「モンタ博士に聞いてみようよ。」 | |
「モンタ博士! みんなは何をやっているんですか。」 | |
「よーく見てごらん。もぐもぐとお口に入れているだろう。」 | |
「え! 口をもぐもぐ? 何か食べているのかな。」 | |
「え! 何か食べている? おいらも食べたい。」 | |
「そうだよ。みんな食べているんだ。クワの実はおいしいぞ。もぐもぐ。」 | |
「あ! モンタ博士、ずるーい。私たちも食べたいです。」 | |
「え! クワの実って、食べられるんだ。知らなかったな。よし! 食べてみるぞ。ゲェ! にがいよ。」 | |
「オー君はまだ熟(じゅく)していない実を食べたんだ。下の写真の『OK』の実はあまくておいしいよ。」 | |
「もぐもぐ、こりゃうまい。」 | |
「クワって、カイコのえさになるし、食べられるし、とても役立つ木ですね。」 | |
「そうだね。それから、今の季節(きせつ)にとてもおいしい山のイチゴもあるんだ。知ってるかな。」 | |
「え! 山のイチゴ?」 | |
「あ! 分かった。モミジイチゴですね。」 | |
「ピンポーン。そのとおり。さすがは花ちゃん。よく知っているね。」 | |
「ねえ、花ちゃん。モミジイチゴって、どういう植物なの。」 | |
「葉っぱがモミジのような形をしているの。春4月ごろに白い花を下向きにさかせるの。でも、茎(くき)にとげとげがあるから、気をつけないといけないのよ。味は、山でとれるイチゴでは一番おいしいわ。」 | |
「そうだね。でも、何でもお口に入れるのはダメだよ。よく知っている人に聞いたり、よく調べてから食べよう。」 |
桑(くわ)の実について
クワの木の実は赤紫色に実ってとても甘くておいしいです。八王子市周辺ではドドメと呼び、子どもの頃、とって食べたおぼえのある人も多いことでしょう。たくさん食べると腹をこわすといってしかられましたが、甘くてうまいのでついつい食べ過ぎてしまうようです。手にとって食べるので指先が赤紫色に染まってしまい、なかなかその色がとれず、家へ帰ると指先の色などを見て、とったのがすぐにバレてしまうこともしばしばでした。知能犯は枝を口もとによせて手を使わずに食べたりしたそうです。しかし、これでも、指先は無事ですが、舌がすごい色に染まってしまい、口を開けてみると、すぐにバレてしまうようです。