NO.231

食べられる木の実のお話

「あれあれ? みんな何かやっているよ。」
「みんなで何かをとっているようだね。」
「モンタ博士に聞いてみようよ。」
「モンタ博士! みんなは何をやっているんですか。」
「よーく見てごらん。もぐもぐとお口に入れているだろう。」
「え! 口をもぐもぐ? 何か食べているのかな。」
「え! 何か食べている? おいらも食べたい。」
「そうだよ。みんな食べているんだ。クワの実はおいしいぞ。もぐもぐ。」
「あ! モンタ博士、ずるーい。私たちも食べたいです。」
「え! クワの実って、食べられるんだ。知らなかったな。よし! 食べてみるぞ。ゲェ! にがいよ。」
「オー君はまだ熟(じゅく)していない実を食べたんだ。下の写真の『OK』の実はあまくておいしいよ。」
「もぐもぐ、こりゃうまい。」
「クワって、カイコのえさになるし、食べられるし、とても役立つ木ですね。」
「そうだね。それから、今の季節(きせつ)にとてもおいしい山のイチゴもあるんだ。知ってるかな。」
「え! 山のイチゴ?」
「あ! 分かった。モミジイチゴですね。」
「ピンポーン。そのとおり。さすがは花ちゃん。よく知っているね。」
「ねえ、花ちゃん。モミジイチゴって、どういう植物なの。」
「葉っぱがモミジのような形をしているの。春4月ごろに白い花を下向きにさかせるの。でも、茎(くき)にとげとげがあるから、気をつけないといけないのよ。味は、山でとれるイチゴでは一番おいしいわ。」
「そうだね。でも、何でもお口に入れるのはダメだよ。よく知っている人に聞いたり、よく調べてから食べよう。」

桑(くわ)の実について

 クワの木の実は赤紫色に実ってとても甘くておいしいです。八王子市周辺ではドドメと呼び、子どもの頃、とって食べたおぼえのある人も多いことでしょう。たくさん食べると腹をこわすといってしかられましたが、甘くてうまいのでついつい食べ過ぎてしまうようです。手にとって食べるので指先が赤紫色に染まってしまい、なかなかその色がとれず、家へ帰ると指先の色などを見て、とったのがすぐにバレてしまうこともしばしばでした。知能犯は枝を口もとによせて手を使わずに食べたりしたそうです。しかし、これでも、指先は無事ですが、舌がすごい色に染まってしまい、口を開けてみると、すぐにバレてしまうようです。


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