NO.221

春は背の低いお花がいっぱい

「うわあー! きれいなお花だ。」
「ホトケノザというのよ。」
「どこにさいているの。」
「え! オー君知らないの。校舎(こうしゃ)の前のみんなの畑にいっぱいさいているよ。」
「そうなんだ。おいら,まったく知らなかったな。」
「とても小さなお花なのよ。それで,気がつかなかったのね。」
「小さなお花といえば,オオイヌノフグリも小さかったね。」
「そうね。思い出して! 今の季節(きせつ)は小さくかわいいお花がいっぱいなのよ。」
「どんなお花があったっけ?」
「ナズナでしょ,それから,ヒメオドリコソウ,それから,タネツケバナにハコベもあったわね。」
「いろいろあるんだ。それにしても,立っていたら見えないものばかりだ。」
「お花を見る時には,ひざをついて観察(かんさつ)するのよ。」
「ひざをついて観察するということは,それだけお花が小さくて,地面の近くで育っているということだな。」
「そうね。それがどうかしたの。」
「そこで,おいらは考えたのさ。今ごろ花をさかせるような植物って,みんな背(せ)が低(ひく)いんだ。」
「オー君,大発見ね。すごいことに気づいたね。」
「そのとおりだね。すごいぞ,とってもよく気がついたね。」
「今ごろ花をさかせる植物は,みんな背が低いんだ。おチビちゃんばかりなんだ。そうだ。背が低ければ,風もあまり当たらないし,それだけあったかいということかな。」
「オー君は,ほんとうによく観察(かんさつ)していたね。よーく考えたね。じーと見ていると,いろいろなことに気づくんだね。それがすばらしいことだね。」
「オー君に拍手(はくしゅ)! パチパチパチ。ところで,地面の近くって,どのくらいあたたかいのかしら・・・・・・。」

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