NO.217

地球はあたたかくなっているのかな?

「あれあれ? へんな虫がいるね。」
「そうだね。調べてみようよ。」
ということで、いろいろ調べたり聞いたりすると……。
「これは、クロコノマチョウの幼虫だ。まちがいない。たぶん、トウモロコシを食べてたんだ。でも、ふしぎだ……。」
それから数日後……。
「見て見て。こんなチョウ見つけたわ。」
「そうだね。調べてみようよ。」
ということで、いろいろ調べたり聞いたりすると……。
「これは……まちがいない。ねえ、花ちゃん。このチョウ、どこで見つけたの。」
「きのう、おうちの近くにいたのよ。何ていうの。オー君、教えて。」
「どれどれ見せて……、ぎょ! これはもしかして、ナガサキアゲハだ。ナガサキアゲハって……たしか……。」
「何をさっきからぶつぶつ言ってるの。」
「きっと、オー君は、クロコノマチョウやナガサキアゲハは、もっと日本の南や西にいると思っているんだよね。そうだろう、オー君。」
「そうそう。そうなんだ。」
「でもね、このごろ、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)といって、地球そのものがとてもあたたかくなっているんだ。」
「あたたかくなると、どうして、見られるようになるんですか。」
「そうだね。生き物は、自分のすみやすいところにいるのがふつうだね。今までどちらも、あたたかい地方でないと生活できなかったチョウなのさ。」
「昔にくらべて、日本や地球がものすごくあたたかくなってきたので、そういうチョウが見られるようになったというわけさ。」
「昔って、大昔ですか。どのくらい昔なんですか。」
「ここにね、ある本があってね、チョウの生息分布図(せいそくぶんぷず)というのがあるんだ。この資料(しりょう)は、平成2年に出版(しゅっぱん)された本からだよ。」
「下の地図みたいのが、その生息分布図というものですか。」
「そうだよ。左のクロコノマチョウや右のナガサキアゲハを見てごらん。東京よりももっと南にいるはずだろう。やっぱり地球が温暖化しているわけだ。北極(ほっきょく)のシロクマが、氷がとけてこまっているのと同じさ。」
クロコノマチョウの生息分布図
ナガサキアゲハの生息分布図

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