NO.216

鳥はどうして空を飛べるのかな?

「モンタ博士。おいらいつも不思議に思うんだけど、なぜ鳥は空を飛(と)べるのか。これは、いつもぎもんに思っていることなんだ。」
「なるほど、いい質問(しつもん)だ。いろいろな動物がいる中で、大空を遠くの方まで飛ぶことができるのは、鳥だけだもんね。」
「ダチョウやペンギンは空を飛べないけど、ほとんどの鳥は飛べるわね。」
「鳥がなぜ空を飛べるか、と考えることは、鳥とは何かということと同じなんだ。鳥には羽毛(うもう)があるだろう。羽毛はめちゃくちゃに軽いだろう。」
「羽毛のふとんって、とても軽くていいわ。ダウンジャケットも羽毛だわ。」
「そうか、なぜ飛べるかというのは、体のつくりを考えればいいんだ。」
「そのとおり。フライドチキンの骨(ほね)をガブッとやったことはないかい。」
「そうだ。骨の中はがらんどうだった。人間の骨は中がつまっていて、重たいんだ。」
「そのとおり、鳥はろっこつが大きくて、胸(むね)のきんにくが発達しているんだよ。胸のきんにくだけで、体重の4分の1になるんだよ。それから、つばさが流線形をしているのも飛ぶのにつごうがいいというわけさ。それから、よけいなものは、どんどんすてていくこともするね。」
「よけいなものって、何ですか。」
「それはね、食べたあとの残りかすということ。」
「食べたあとの残りかす……。それって、うんちやおしっこのことですか。」
「そのとおり。うんちやおしっこは、おなかの中にためておくと重いだろう。それで、しょっちゅうえさを食べるし、食べたあとのかすをどんどんすてていくのさ。ところで、二人とも、鳥のうんちやおしっこは見たことあるかい。」
「鳥のうんち……? 見たことないわ。」
「そうか。それじゃ、下の写真のようなものは知らないかな。」
「そう言えば、見たことあるぞ。」
「鳥はね、うんちとおしっこをいっしょに出すんだよ。そして、白くなっているのは、尿酸(にょうさん)というものなんだ。それじゃ、ここで、クイズだよ。鳥はいつうんちとおしっこをするのでしょうか。」
「それじゃ、三択(さんたく)クイズにしてください。それにヒントもください。」
「1番…飛んでいる時、 2番…着陸(ちゃくりく)の時、 3番…飛び立つ時、……のどれでしょう。ヒントは、体重は軽いほうが飛びやすい。」
「体重が軽いほうが飛びやすいということは……。つまり、飛びたつ時こそ、うんちやおしっこをするということですね。」
「そのとおり。正解は3番でした。鳥はたいてい飛び立つ前にうんちとおしっこをするので、この習性を知っていると、鳥に近づく時に飛び立つタイミングが分かり、観察(かんさつ)にはとてもべんりなんだよ。」

飛ぶための進化(鳥のうんちとおしっこについて)

 生き物はタンパク質を取り入れ、分解するとアンモニアができます。このアンモニアは体には有害なので、体内にためておくことはできません。そこで、生き物はいろいろな方法で排泄しますが、それぞれすんでいる環境に適応した形で排泄します。魚は水の中にいるので、アンモニアを水といっしょに排出します。陸上動物ではそうはいかず、哺乳類の場合は、アンモニアを尿素という体に害のない形に変えて、水に溶かし膀胱(ぼうこう)でためてから排出します。鳥の場合は、空を飛ぶために体を軽くする必要があり、哺乳類のように膀胱にためることはできません。そこで、アンモニアを尿酸という形に変えます。鳥の排泄物を見ると、黒っぽい部分と白っぽい部分がありますが、白っぽい部分が尿酸というもので、鳥のおしっこというわけです。なお、鳥の場合、うんちとおしっこは同じ穴の総排出口から出します。


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