花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ


 草笛遊び・草花遊び
モンタ博士,校庭はいろいろな緑の木や,色とりどりの花がさいているわ。いっしょに見に行きましょう。」
いいよ,いいよ,OKだよ。身近な自然を見るための初めの一歩は,校庭を歩くことだね。でもね,ただ何もしないでてくてくしていてはだめだよね。しっかりと,じっくりと,ていねいに見てみようよ。」
それじゃ,今から学校中をてくてくだ。あ,モンタ博士,紙とボールペンを持っているけど,どうするの。」
ただ歩いてもしょうがないだろう。どんな草や木,虫や鳥がいるかを記録するのさ。1年間続ければ,生き物カレンダーができるだろう。」
学校農園の方に行くと,いろいろな花がさいているのよね。オー君。」
それじゃ,畑の方に行くことにするかな。」
 そんなわけで,みんなでてくてくと歩いて行ったとさ。すると……。
あれ,ここに細長い葉っぱがあるだろう。これを,こうやって,5ミリくらいのはばにしてと,親指の第一関節と第二関節の間にはさんで,それから, 口にあてて,さーて,上手にいい音が出るかな。」

矢印のところに葉をはさむ
 すると,あれ不思議,とってもいい音がしたとさ……。
私もやってみるわ。どうするのかな。あれ? うまくいかないよ。」
そういうのは,ぼくにまかせとけ。あれ? なかなか音が出ないぞ。モンタ博士,どうやるの。どうやるの。」
いろいろとやってごらん。そのうちにいい音が出るはずだよ。何事もチャレンジが大切なのさ。あれこれとためしてみてごらん。」
こういうのを草笛とか,草花遊びというんでしょ。」
モンタ博士は上手ですね。」
私も上手に音が出るようにこれからも練習するわ。」
ぼくもだ。それにしてもむずかしいな。」
あれ,むこうでだれかが四つ葉のクローバーを見つけたと言っているわ。」
よし,行ってみよう。四つ葉のクローバーは幸せのシンボルというからね。」
友達が何人か四つ葉のクローバーを見つけたみたいだ。ぼくも探すぞ。」
でも,どうして四つ葉のクローバーというのがあるのかな。不思議だわ。」
うん,そうだな。かんたんに答えを言う前に,四つ葉のクローバーというのは,どんな所にあるかを考えることが大事だよ。ちょっとむずかしいかな。」
四つ葉のクローバー。正しくはシロツメクサでしょ。そういうのは知ってるけど。それから,ふつうは三枚の葉っぱなのよね。それがどうして?」
四つ葉のクローバーというのはね。植物の成長点,かんたんに言うと,茎などがのびるところなんだけど,そこがふみつけられてできるものなのさ。」
そうか。ふみあらしたり,きずがついたりして,ちょっと変わった形になることなのか。」
奇形(きけい)という言葉があるんだけど。まあ,そういうことだね。」
それじゃ,四つ葉のクローバーというのは,自分でも作ることができるということですね。モンタ博士。」
そうだよ。かまでかったり,おもいきりふむとできるんだ。四つ葉だけでなくて,5つ葉,6つ葉もできるそうだよ。最高は11枚もあったそうだよ。」
なんだかおもしろくなってきたぞ,花ちゃん! 探そうぜ。」
四つ葉を見つけるために,緑の葉っぱを見ることは,目にもよいからね。」
緑とやすらぎについて・・・・・・
 人は自然にやすらぎを求めるものだ。品田穣氏の著書『人と緑の空間』によると,安らぎ感の主役は木や草の緑だという。視界に入る緑の量が多ければ多いほど,人々の安らぎ感が増すということが調査で確かめられている。四つ葉を探すために緑を見れば,目も休まり,視力も良くなり,結果的に幸せになるのだろう。「四つ葉のクローバーは幸せのシンボル」とは正鵠を得ている。


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