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「ねえねえ! 花ちゃん、ビッグニュースだよ。」 |
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「え! ビッグニュース? どうしたの。」 |
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「おどろかないでおくれよ。あのね、あのね。モリアオガエルがね。」 |
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「モリアオガエルがどうしたの。」 |
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「あのね。モリアオガエルがね! モリアオガエルがね! 池のミズキの木にね……。」 |
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「たまごをうんでいるんでしょ。」 |
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「え! 何で知ってるの?」 |
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「モンタ博士に教えてもらったのよ。今、学校のあちこちにうんでいるのよ。校長先生のお話では、校庭の東の池にもいるそうよ。」 |
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おれは、モリアオガエルさ。緑色のカエルというと、アマガエルやシュレーゲルアオガエルなどがいるけど、その中でも一番大きいのが、このおれさまだ。よろしくね! |
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「そうか、知ってたのか。そんでね、モリアオガエルは、アワアワの中にたまごがあって、それがポタリポタリと池の中に落ちるんだよ。それで、池の中には、オタマジャクシがいっぱいになるのさ。」 |
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「そうね。ポタリポタリでしょ。」 |
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「え! ポタリポタリも知ってるの。どうして? 見たことあるの?」 |
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「だって、校長先生が、学校の玄関(げんかん)の横にモリアオガエル観察用(かんさつよう)の水槽(すいそう)を用意してくれたのよ。水槽の上に網(あみ)があって、そこにあわあわのモリアオガエルのたまごがのっているのよ。あわの中でたまごからかえったオタマジャクシは、少しずつ網を通って下に落ちるようになっているのよ。オタマは、ちっちゃくてとてもかわいいわよ。おなかは少し黄色っぽいの。たまごの時の栄養(えいよう)をまだ持っているのね。」 |
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「うわあー、すげえ! 花ちゃんは、モリアオガエル博士だね。」 |
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「モリアオガエルはね、1週間から10日くらいで、ポタリポタリと水の中に落ちるのよ。」 |
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「ふーん。そうなんだ。」 |
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「それから、モリアオガエル観察水槽は、たまごがかわかないように、じょうろで、水を上からかけてあげて、箱でふたがしてあるのよ。」 |
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「なーるほど。なーるほど。」 |