NO.152

アカタテハ登場

「ねえねえ,オー君。毛虫がいるわね。」
「そうだね。かわいいね。」
「かわいい? どこが…?」
「よーく見てごらんよ。もそもそとよく動いているだろう。なかなかかわいいじゃん。虫は動くから楽しいのさ。」
「うーん。でも,やっぱり私は,お花をさかせる植物の方が好きだわ。それに,とてもきれいでしょ。」
「やっぱり,虫だね。」
「いいえ,ぜったいに植物ね。」
「まあまあ,お二人さん。虫も植物もどっちでも観察(かんさつ)すると楽しいものだよ。あれ? 上は,アカタテハの幼虫(ようちゅう)とそのさなぎだね。よくとれている写真じゃないか。」
「モンタ博士! この写真は,ぼくがアカタテハの幼虫からずっと育てていたものなんだ。うまくとれているよね。」
「とてもいいよ。観察したことを絵にかいたり,写真にとって記録(きろく)することはとても大切なことだね。今はデジカメがあるからかんたんにとれていいね。」
「成虫(せいちゅう)に羽化(うか)してからも,すぐに写真にもとったんだ。」
「うわあー。きれいなチョウですね。」
「そうだろう。そうだろう。」
「何だか,モザイクもようでいいですね。万華鏡(まんげきょう)みたいにいろいろな色がありますね。」
「なるほど,『モザイクもよう・万華鏡』か。うまいこと言うね。それにしてもいろいろな色があるよ。さて,どんな色があるかな。」
「オレンジ,白,赤もあるわ。」
「水色もあるし,黒もある。それから,茶色もあるし,緑っぽい色もあるぞ。」
「タテハチョウのシータテハ・エルタテハ・キタテハなどは,羽のうらがそれほどきれいではないね。このアカタテハはみごとな美しさだね。」
「チョウは,うらの羽がきれいなやつもたくさんいるんだね。」
「そのとおりね。わたし,初めて気がついたわ。それでは,今からチョウを図鑑(ずかん)をぺらぺらして,お気に入りのチョウをさがしましょう。」

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