NO.123

天狗(てんぐ)のようなお鼻のテングチョウ登場

「あ! 幼虫(ようちゅう)がいるわ。」
「あれ! これは、モンシロチョウの幼虫のようだけど……。」
「よーく見てごらん。モンシロチョウなら、アブラナの葉っぱだよね。でも、ちょっとちがう葉っぱのようだね。よーく見てごらん。」
「ふーむ。チョウは幼虫の時に、食べる葉っぱが決まっているんだよね。そういう植物を食草(しょくそう)というんだったなー。えーと。アブラナの葉っぱでなくて、これは……。あれ! ひょっとして『エノキ』の葉っぱ?」
「ピンポーン、大当たり。これは、『エノキ』の葉っぱです。」
「エノキの葉っぱといえば、オオムラサキかゴマダラチョウの幼虫だけど、写真の幼虫は、そのどちらでもないみたいだぞ。」
「私もオオムラサキの幼虫は、写真で見たことがあるけど、ちょっとちがうみたいね。」
「それじゃ、え! ひょっとして、これは、テングチョウの幼虫!」
「そうだよ。写真の幼虫は、テングチョウだよ。」
「うわあー。感激(かんげき)だ。おいら、はじめて見たぞ。」
「え? てんぐ? てんぐがチョウになったの?」
「ちがうよ。てんぐのように、頭のところが、鼻みたいに大きく見えるチョウなんだよ。それで、テングチョウという名前がついているのさ。」
「なーるほど。そういえば、下の写真は、鼻がとがっているように見えますね。」
「そうだろう、そうだろう。これがテングチョウの特徴(とくちょう)さ。それに、羽が三角形にとがっているだろう。それで、とぶのがとっても速いんだぞ。」
「ところで、このテングチョウはどこにいるんですか。」
「花ちゃん、知らなかったの。学校にエノキの木があるだろう。そこだよ。それにネットをかぶせてあるからね。もちろん、オオムラサキやゴマダラチョウの幼虫もいるから、いっしょに観察(かんさつ)するといいよ。」
「エノキの木というのは、あまりきれいな花をさかせないけど、昆虫(こんちゅう)にとっては、とても大切な木なんだね。学校にはぜひ植えておいてほしい木だね。」

学校樹木園と雑草園

校庭は、子どもにとって最も身近に感じられる自然の場でありたいものである。そのためにもさまざまな種類の木をぜひとも植えておいてほしい。野鳥やチョウやその他の昆虫などを呼び込むために、その地域の潜在自然植生に合った樹木を植えておくべきだと思う。樹木園とまではいかなくても、ミカン類などの柑橘系の樹木、その他、チョウの食草となるものは欠かせてはいけない。日本庭園のように枝葉をきれいに刈り込んだりせず、枝も自由に伸びていたり、下草などにも雑草があったりすることが望ましい。見た目を意識するのではなく、理科や生活科・総合学習などのための材料となり、自由に採集可能な状態にしておいてほしい。


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