|
|
「うわあー。カタツムリ! かわいい!」 |
|
「本当だ。カタツムリって、虫ではなくて、軟体(なんたい)動物っていうんだよな。からがないのがナメクジで、同じ仲間(なかま)なんだ。」 |
|
「さすがはオー君。くわしいわね。でも、もうカタツムリが出てきたの。」 |
|
「カタツムリといえば、6月の梅雨(つゆ)のころがおに合いだよな。」 |
|
「このカタツムリはね、たおれた木をひっくり返したらいたんだよ。でも、どうして梅雨のころなのかな。考えてみようよ。」 |
|
「どうしてだろう。何か理由があるのかな。」 |
|
「じめじめする暗い梅雨か……。あ! ひょっとして夜行性(やこうせい)か。」 |
|
「そのとおりだよ。梅雨のころは、雨ばっかりで、暗い日が多いだろう。だから、よく目立つというわけさ。カタツムリはいつでもいるんだよ。」 |
|
|
「あれ? 上の写真は何かしら。」 |
|
「あ! ダンゴムシがいるぞ。」 |
|
「よーく写真を見てごらん。小さいカタツムリがいるのが分かるかな。」 |
|
「どこどこ? わたし、どこにいるか分からなーい。」 |
|
「うーん。どこだ! どこだ! 分かった。ダンゴムシとボールペンの先のちょうど真ん中あたりにいるぞ。でも、ちっちゃいカタツムリだな。」 |
|
「どこ、どこ? ……あ! 見つけた。それにしても小さなカタツムリね。まだ生まれたばかりの赤ちゃんカタツムリなのね。」 |
|
「ちがうんだ。このカタツムリは赤ちゃんではないよ。もうりっぱな大人だよ。」 |
|
「へえー! 本当! おどろいたわ。」 |
|
「そうだね。おどろいてしまうね。体は少し黒っぽくて、カラが琥珀(こはく)色なので、コハクガイという名前なんだよ。ほとんどのカタツムリというのは、どれも小さくて、1cmもなくて、数mmくらいの大きさなのさ。」 |
|
「へえー、そうか。花ちゃん! これからもたくさんのおどろきを見つけに行こう。」 |