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楽しそうだね。いっしょに遊ぼうね。ところで,このヒイラギの葉っぱをよく見てごらん。木の上の方から下の方までだよ。何か気がつかないかな。」 |
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あれ?全部が全部,葉っぱのふちのところが,とげとげみたいになっていると思ったら,そうじゃないのもあるぞ。これは新発見というやつだ。」 |
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葉っぱのふちがふつうの葉っぱみたいに丸くなっているのもあるわ。」 |
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そうなんだ。ヒイラギはね,子どものときの木はとげとげがあるけど,大きく太い木になると,とげとげがなくなるんだよ。ところで,このヒイラギというのは,いわしの頭をつけて,のき下などにさしておくのを見たことあるかな。」 |
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私,見たことあるわ。でも,何でそんなことをするのかしら。」 |
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知ってるよ。ばあちゃんに聞いたんだけど,オニがヒイラギのとげとげやなまぐさい魚のにおいをいやがっておうちの中に入ってこないというならわしなんだよね。モンタ博士。」 |
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よく知ってるね。そのとおりだよ。それじゃ,ついでに聞いちゃおうかな。ヒイラギという字は漢字で書くと,どう書くか知ってるかい。」 |
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うーん。うーん。分かりません。ギブアップです。」 |
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ヒイラギという字は,漢字で柊と書くんだよ。木へんに冬だね。」 |
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なるほど,寒くなって冬になってさく花だからですね。そうか,木へんに春と書けば椿ですね。」 |
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オオムラサキというチョウの食草のエノキは木へんに夏と書いて,榎なんだ。」 |
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木へんに秋は何て言うんだろう。そんな字あったかな。」 |
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楸…これはヒサギという木だよ。それから,草かんむりに秋で,萩(ハギ)という字があるよ。ハギは木なんだけど,木みたいに大きくならないから,草かんむりなのかもしれないね。」 |
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モンタ博士。他に木へんのつく漢字で何かないかな。」 |
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ヒノキという字は漢字で桧なんだ。木をすりあわせて火をおこしたといわれているよ。それから,神様にそなえる木は榊(サカキ)だろ。南の地方にある木だから,楠(クスノキ)だろ。甘い木だから柑(ミカン)なのさ(蜜柑ともかく)。堅い(かたい)木だから樫(カシ)だろ。それに,もっと堅くて石みたいなのが柘(ツゲ)だよ。いろいろ調べてみるとおもしろいと思うよ。」 |
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まだまだありそうだわ。オー君。いっしょに探してみましょう。」 |
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