花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ


 植物の名前の由来(ゆらい)・いわれ・わけ一覧表
ねえ,オー君。モンタ博士みたいに植物の名前がかたっぱしから分かったら,楽しいだろうなとは思わない。」
そりゃ,楽しいだろうな。モンタ博士はこのごろは,植物だけじゃなくて,こん虫・鳥・星といろいろなものを勉強しているらしいよ。」
そうだよ。大いそがしだよ。ところで,どうして人は植物の名前を知りたがるのかな。それにはわけがあると思うけど,いっしょに考えてみようよ。」
植物の名前を知りたいというのは,なぜだろうな。知っていると便利なことがあるのかな。いいことがあるのかな。」
まず,名前というものは,最高の表現手段ということさ。例えば,オオイヌノフグリといえばいいのに,つい名前を忘れてしまったらたいへんだ。花の色や葉っぱの様子,さいているところなどこまかく説明しなくちゃならないだろう。その植物について人に話したり文章で書いたりするのに名前というものが一番便利で確実なんだよ。」
なーるほど。そのとおりだな。納得できるな。」
もっとほかに植物の名前を知りたがるわけはないのかしら。」
人の名前と同じでね,植物の名前を知っていると,親しい感じや身近な感じがするものなんだよ。」
そうね。イチリンソウ,ヒガンバナ,ヤブレガサといえば,名前を聞いただけで,花の季節や葉っぱの形などの見当がつくわ。」
名は体を表すとか,名が分からねば物もわからぬということわざがあるけど,植物の名前には,根や茎,花の大きさ・形・色・味・においなどの特徴をもりこんだものがあるんだ。植物をより深く楽しく知るために名前に関心をもってもらいたいね。次の表は植物の名前の由来(ゆらい)などをまとめたものなんだ。何かの参考になるといいんだけどね。」

植物名の由来(ゆらい)・いわれ・わけの一らん表
植物のいろいろな特長
代表的な植物
やさしく女性的な感じから ヒメスミレ(姫),ナヨシダ(弱い),メヒシバ(メス),メマツ(メス)
小さくてかわいい感じから チゴユリ(稚児),コメツツジ(米),スズメノテッポウ(小さいスズメ)
大きくて強そうな感じから カラスノエンドウ(大きなカラス),オニアザミ(鬼),オオイヌタデ(大)
根っこの形から ダイコン(大きな根),エビネ(エビのような根),ナガイモ(長いいも)
茎・幹の形や性質から ウツギ(空木),サンカクイ(三角),タケ(高い),サルスベリ(猿滑る)
葉っぱの形から ツバキ(つや木),ヤブレガサ(破れた傘),クルマユリ(車輪状)
花の形から ネジバナ(ねじれ),ツリバナ(つりさがった),ツリフネソウ(船をつる)
果実の形から オシロイバナ(種に白い粉),ソラマメ(空を向く),クチナシ(口無し)
花の色から シロツメクサ(白い),アオキ(青い),アカネ(根が赤い),ウラジロ(白)
においから ゴマギ(ごま),クサギ(臭い),レモンエゴマ(レモン),ヘクソカズラ
味から スモモ,ニガウリ,ニガナ,ニガキ(にがい),スイバ(すっぱい),アマチャ(甘い)
しげきがあるので イラクサ(いたい),エゴノキ(えぐい),ハナヒリノキ(くしゃみ)
花のさく時間やじゅ命から アサガオ,ツキミソウ,マツヨイグサ(待つ宵),ヒャクニチソウ
花の季節から セツブンソウ(節分),フユイチゴ,アキグミ,ハルリンドウ(春)
運動することから オジギソウ,ネムノキ(ねる),トビクサ(飛ぶ実=ホウセンカのこと)
生育する時間から アシタバ(明日葉),マンネングサ,
産地の名前のついたもの カントウタンポポ(関東),シラネアオイ(白根山),ハクサンフウロ(白山)
生育する環境から ヤマユリ(山),ミゾソバ(溝),イソギク(磯),ヒカゲスミレ(日陰)
葉や花の数から イチリンソウ,ミツバ,ヤツデ,ミツバアケビ,クリンソウ
ほにゅう類にたとえて イタチシダ,ネズミモチ,イヌブナ,ブタクサ,ネコシデ,ウサギギク
鳥にたとえて カラスノエンドウ,ホトトギス,サギソウ,トキソウ,クジャクシダ
はちゅう類にたとえて マムシグサ,ヘビイチゴ,ヘビノネゴザ,カメバヒキオコシ(亀)
虫にたとえて トンボソウ,マツムシソウ,ホタルブクロ,ゲジゲジシダ,ムカデラン
軟体・節足動物にたとえて タコノキ,カニコウモリ,エビネ,シャコシャボテン,カニクサ
いろいろなものにたとえて イカリソウ(いかり),ツリガネニンジン,ナンバンギセル
お金にたとえて コバンソウ,ゼニゴケ,ゼニアオイ,
文字にたとえて ダイモンジソウ(大)ジュウモンジシダ(十),チョウジソウ(丁字)
その他の物にたとえて ハナイカダ(いかだ),アケビ(開けた実),キンタマバナ,アツモリソウ
他の植物にたとえて ツタウルシ(つた),クサアジサイ,クサソテツ,スズラン,ユキヤナギ
薬になることから ドクダミ,ゲンノショウコ,チドメグサ(血止め),メグスリノキ
そめたりぬったりするから ヌルデ,ムラサキ,ノリウツギ(のり),ズミ(染み),トロロアオイ(糊)
食べられるから アブラナ,サトウキビ,サトウダイコン,モチグサ
使いみちから カサスゲ,ツメクサ(つめた草),ヤダケ(矢),カマツカ(鎌のつか)
役にたたないにせ物だから イヌワラビ,イヌムギ,イヌザンショウ,イヌガラシ,イヌタデ
毒を持っていることから ドクウツギ,ドクゼリ,クワズイモ(食えない),アセビ(馬酔木)
子どもの遊びから スイカズラ(すう),クンショウバナ(ヤエムグラ),ホオズキ
日本人の名前から マキノスミレ,スエコザサ
外国人の名前から シーボルトノキ(シーボルト),ラフレシア(ラッフルズとアーノルド)
神話・伝説・物語から アツモリソウ,ラショウモンカズラ,ヒトリシズカ,ウラシマソウ
中間の名前をつけたもの カスマグサ(カラスノエンドウとスズメノエンドウ),ヘチマ
反対の名前 シラカシとクロカシ,クロマツとアカマツ,シロブナとクロブナ
とても長い名前 リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(アマモのこと)
とても短い名前 イ(イグサ),モ(水草),ナ(菜っ葉)
悪い名前 ヘクソカズラ,クソニンジン,クサギ
全体の植物の様子から ヤマブキ(山でゆれる),ユリ(風でゆれる),ツユクサ(つゆがつく)
植物の名前をたくさん覚えようとしてはいけない。植物を何度も見たり観察することで,自然に覚えてしまう。大切なのは植物と数多く接すること,眺める時間をたくさん持つこと。何事も場数が肝心だ。


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