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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (3)季節きせつ生物せいぶつ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (8)植物しょくぶつ名前なまえ分類ぶんるい特性とくせいについて
(667)はる妖精ようせい・春のはかないいのち
「いよいよはるだね。うれしいね。はなちゃん・オーくん!」
モンタ博士

オーくん
啓蟄けいちつぎて、はる本番ほんばん! いろいろなむしかおせてくれるな。」

花ちゃん
「そうね。ちに待ったはるですね。おはなもたくさんきますね。」

「おうちのちかくをてくてく散歩さんぽしながら、ったおはな写真しゃしんだよ。」
モンタ博士

写真1
写真2
写真3
写真4
写真5
オーくん
「えっ! また一人ひとりでてくてくしちゃったんですか。ぼくもきたかったです。」

花ちゃん
「わたしもです。また一人ひとりっちゃったら、オーくんおなじくプンプンですよ。でも、それにしてもきれいなおはながいっぱいですね。」

オーくん
「ものすごいです。めちゃくちゃきれいです。感動かんどうです。」

花ちゃん
「おはな名前なまえいてあって、勉強べんきょうにもなります。ありがとうございます。」

オーくん
「おはないろあかしろ黄色きいろ、ピンクもあればあおむらさき色もあり、かたちもさまざまですね。はるのお花の写真しゃしん展覧会てんらんかいですね。モンタ博士はかせ!」

二人ふたりにそうってもらうとうれしいな。ところで、これらのおはないろかたちがいろいろだけど、ある共通点きょうつうてんがあるんだけど、かるかな。分かんないかな。」
モンタ博士

オーくん
「うーん。よくるぞ! えーっと! あっ! かった。どれもみんな地面じめんちかくにいているはなですか。」

「さすがだね、オーくん! すばらしい。そのとおりだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「それから、地面じめんちかくがヒントになったけど、どれもみんなはなではなくて、くさですか。」

「すごいね、はなちゃん! ブラボー! そのとおりだね。ほかになにかあるかな。」
モンタ博士

オーくん
「ふーむ。むずかしいなあ。」

花ちゃん
「ふーむ。かんないわ。」

「オーくんったように、地面じめんちかくではないて、花ちゃんが言ったように、くさばかりということにがついただけですばらしいよ。優秀ゆうしゅうだよ。あのね、これらの植物しょくぶつは、すべて『スプリングエフェメラル』なんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「えっ! 『スプリングエフェメラル』、なんですか、それは? むずかしいなあ。」

花ちゃん
「えっ! 『スプリングエフェメラル』、はじめてきます。かんないなあ。」

「スプリングは、『はる』だね。エフェメラルというのは、『はかないいのち』という意味いみなんだ。『春の妖精ようせい』ともわれているね。」
モンタ博士

オーくん
「スプリングはかりますが、はかないいのちというのがよく分かりませんが。」

はるからほんのみじかあいだだけはなかせ、初夏しょかからなつあきにはすっかりれてしまい、地面じめんした養分ようぶんをたくわえている植物しょくぶつなんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「それで、はかないいのちというのですね。」

オーくん
地面じめんしたではきているんですね。」

「そうだよ。1ねんのほとんどを地面じめんしたですごし、来年らいねんはるけて地下ちかけい球根きゅうこんですごすんだ。」
モンタ博士

オーくん
「でも、どうしてそんなことをするのですか。はなれてもずうっとっぱをしていればいいのになあ。」

「そうだね。そうおもうだろう。ところがどっこい。そういうわけにもいかないのさ。というのはね、これらの植物しょくぶつはどれもひくくて、がんじょうでなくてね、はやしおおきなたちがたくさんのひろげるとどうなるかな。」
モンタ博士

花ちゃん
「あっ! そうね。おおきなっぱがしげると、太陽たいようひかりけられなくなりますね。」

オーくん
「あっ! そうか。太陽たいようひかりとどかないと光合成こうごうせいというのができないで、成長せいちょうできないのですね。」

「そうだよ。ほかの植物しょくぶつたちがをさますまえに、太陽たいようひかり地面じめんにしっかりととどくうちに、成長せいちょうするということなんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「つまり、いちはやたいようひかりようしてはなかせるということですね。」

花ちゃん
「ようするに、はなかせ受粉じゅふんし、たねつく養分ようぶんをたくわえるのですね。」

「そのとおり。はないてたねができるまで、たった2しゅうかんという植物しょくぶつもあるんだよ」
モンタ博士

オーくん
「へえー。そうなんですか。スプリングエフェメラルの植物しょくぶつたち、すっごいがんばっているんですね。」

花ちゃん
「きびしい生存せいぞん競争きょうそうなかで、たくましくきているんですね。」

オーくん
「なんだかスプリングエフェメラルに、いたくなってきちゃいました。」

花ちゃん
「わたしもいたいです。まだいているんですか。」

「そうだね。写真しゃしんもいいけど、いまからみんなでさがしにこう。」
モンタ博士

オーくん
「わーい、やったー!」

花ちゃん
「みんなで、スプリングエフェメラルさがしに、てくてく自然しぜん散歩さんぽ出発しゅっぱつ!」

やさしく見守みまもってください!
 スプリングエフェメラルは、その姿すがたははかなげでかわいい植物しょくぶつたちですが、まだ肌寒はださむせついっはなかせ、やっとうごはじめたむしたちのちからりて受粉じゅふんし、種子しゅしつくっていくたくましさもわせています。また、スプリングエフェメラルのおおくは何年なんねんもかけて養分ようぶんをためてすこしずつ成長せいちょうし、そのうつくしい姿すがたせてくれます。しかし、そのような自然しぜん環境かんきょう維持いじしていくことがむずかしい昨今さっこんでもあり、心無こころなひとによる盗掘とうくつなどが問題もんだいとなっています。それぞれの地域ちいきで、はる妖精ようせいたちがこれからもつづけていくことができる里山さとやま環境かんきょうを、自治体じちたいやボランティアなど、みな知恵ちえ努力どりょく持続じぞく可能かのうなものにしていこう。
   てくてく自然散歩シリーズ
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