1.身近な自然の観察
(3)季節と生物
2.植物の世界
(11)おいしい植物の世界
(662)春の山菜採り、てくてく・その5 セリ
「うわあー。おいしそうなセリですね。モンタ博士!」
「えっ! 小学生なのに、セリを知っているなんて、すごいね。花ちゃん!」
「セリって、春の七草の一番初めに出てくるものですね。」
「えっ! 春の七草を知っているなんて、すごいね。オー君!」
「うわあー。うれしいな。読んでくれているんだ。」
「もちろんですよ。植物でも昆虫でも、それ以外にもあれこれとあって、友達にも、おもしろいから見たほうがいいよと、お話ししているんだ。」
「どうもありがとうね。ところでさ、春の七草って、どうして食べるんだっけ。」
「えーっと。まず、春の七草とはですね、セリ、ナズナ、オギョウ(ハハコグサ)、ハコベラ,ホトケノザ(コオニタビラコ)、スズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)でありまして、1年間健康で生活できるようにと、お正月の1月7日に食べるおかゆに入れて食べるんです。あちこちにふつうに見られる植物ですね。」
「うわあー。オー君すごいね。よく知ってるね。かっこいいです。」
「まあ、それほどでもないですよ。長い冬が終わって、春の喜びを感じながら、野山に遠足気分でみんなで出かけて、植物を野菜として採っていたんだ。」
「なるほど、春の喜びね、なるほど、遠足気分でみんなでね、そのとおりだね。」
「何だって聞いてください。オー君はですね、昆虫少年であるけど、このごろは、植物少年とか山菜少年とか、言われているんですよ。」
「なるほど、感心だね。自然のいろいろなことに興味・関心をもつことが大切だね。自然を見つめていれば、感じる心、感性というものも培われるからね。ところでさ、二人ともどうしてセリについては、そんなによく知っているのかな。」
「それは、やっぱり山菜と言えば、有名だからだと思いますが⋯⋯。」
「それに、セリって、とっても香りがいいからじゃないかな⋯⋯。」
「そうだね。それじゃ、セリって、どうやって食べるのかを知っているかな。」
「セリの食べ方? セリの知識はあるけど、食べ方とか実際にやったことがないなあ。」
「知識は大切だけど、それを利用すること、体験することがより大切だよ。」
「そのとおりですね。そう言えば、わたしもセリを料理したことはないわ。」
「そうか、それじゃ、今日はシェフのモンタ博士が、おいしいセリの食べ方を伝授してあげよう。セリのおひたしだ。」
「うわあー。うれしいな。どうやって作るか教えてください。」
「まず、セリをつんできたら、冷たいお水でしっかりとあらうんだ。」
「はい! こんな感じできれいにあらいました。」
「次にどうするのですか。」
「お湯をわかして、セリを入れるけど、塩も少しパラパラとするんだ。」
「それからどうするのですか。」
「それから、ゆで終わったら、ザルに移して冷たい水であらい、しっかりしぼって、おしょうゆをかければ、ハイ! できあがり。」
「えっ! それだけで完成ですか。」
「そうだね。それから、お好みに合わせて、おかかとかすりゴマとかをパラパラとやれば、ハイ! できあがり。」
「とってもかんたんなんですね。」
「かんたんに見えるだろう。ところがどっこい、お料理というのはね、手間ひまをかけること、そして、最後に『ビタミンI(愛)』を忘れないこと。」
「ホウレンソウ」は「おひたし」で!(植物のお話ではなく、組織経営戦略のお話)
組織運営を円滑に進めるために重要な点を、短い言葉で端的に表現した言葉である。ホウレンソウとは、この場合は野菜ではなく「報・連・相」ということであり、報とは、正確な報告、連とは、素早い連絡、相とは親切に相談という意味である。また、「お・ひ・た・し」という言葉もあり、リーダーがメンバーから「報・連・相」があった場合に対する行動を示したものである。すなわち、お⋯⋯怒らない、ひ⋯⋯否定しない、た⋯⋯助ける、し⋯⋯指示するである。
しかし、ここで言わせてもらえば、一箇所訂正したい部分がある。それは、「お・ひ・た・し」の、「し」である。小生が思うに指示待ち人間が多い昨今、「し」は、信頼するに変更した方が良いのではないかと思う昨今である。