トウショキッズ 東書KIDS

  • HOME
  • みなさまへ
  • 保護者の方へ
  • 先生へ
花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (8)植物しょくぶつ名前なまえ分類ぶんるい特性とくせいについて
(660)植物めいはなぜカタカナか?(牧野富太郎まきのとみたろう
写真1
写真2
オーくん
はなちゃん、いつも不思議ふしぎおもっていることがあるんだけど⋯⋯。」

花ちゃん
「なあに? どうしたの? オーくん。」

オーくん
「あのね、植物しょくぶつ名前なまえって、いろいろなひとかんがえたり、いきによってがちがっているのはいいんだけど、どうして『カタカナ』なのかな。」

花ちゃん
「そうね。そうわれればそうね。でも、かんがえたことはなかったわ。」

オーくん
理科りか教科書きょうかしょや、国語こくごほんにも『カタカナ』が使つかわれているよね。」

花ちゃん
「そのとおりね。モンタ博士はかせ! どうして植物しょくぶつ名前なまえは、『漢字かんじ』ではなく、『カタカナ』なんですか。」

「とてもいい質問しつもんだね。それでは、まず、モンタ博士はかせからくけど、植物しょくぶつ勉強べんきょうをしたのは、だれなんだろうね。」
モンタ博士

オーくん
「それは、たぶん、大昔おおむかしひとですね。」

「では、それはなぜかな。なんのために植物しょくぶつ勉強べんきょうをしたんだろうね。」
モンタ博士

花ちゃん
大昔おおむかしひとが、これはべられるくさだとか、このはおいしいとか、そうやって、調しらべたんでしょうね。」

「そうだね。べてもおなかをこわさないし、おいしいということはたいせつだね。でも、もうひとだいなことがあったんだけど⋯⋯、つまり、ヒントは、くさべたら、からだらくになったということだよ。」
モンタ博士

オーくん
くさ⋯⋯??? からだらく⋯⋯??? かった。くすりだ! くさかんむりと楽をわせれば『薬』になります。」

「そうだね。植物しょくぶつ研究けんきゅうは、はじまりがくすり研究けんきゅうだったんだよ。」
モンタ博士

オーくん
くすり名前なまえについて、どんな関係かんけいがあるのですか。」

むかしむかし、植物しょくぶつくすりになる研究けんきゅうをしていたのは、どこのくにだとおもう。」
モンタ博士

花ちゃん
「ひょっとして、中国ちゅうごくですか。」

「そのとおり、中国ちゅうごくなんだ。そのころの日本にほんは、中国からいろいろなことをまなんだり、ものれたりしていたんだ。植物しょくぶつ研究けんきゅうの『本草学ほんぞうがく』もそのひとつだね。」
モンタ博士

オーくん
はなしもとにもどしますが、それと、植物しょくぶつ名前なまえのカタカナとは、どういう関係かんけいがあるのですか。」

日本にほんではなが鎖国さこくわって、明治めいじという時代じだいになり、中国ちゅうごくからつたわってきた『本草学ほんぞうがく』というものがあり、植物しょくぶつ名前なまえも中国にならって漢字かんじあらわしていたんだ。」
モンタ博士

オーくん
「それが、どうしてカタカナになったのですか。」

「それには、ある有名ゆうめい人物じんぶつ関係かんけいしているんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「それは、だれですか。」

「それは、日本にほん植物学しょくぶつがくちちわれる、牧野まきのとみ太郎たろうというひとだよ。」
モンタ博士

オーくん
「なんか、いたことがあるような、いような⋯⋯。」

花ちゃん
「わたしっています。日本にほん世界せかいにほこる有名ゆうめいな、牧野まきのとみ太郎たろう博士はかせですね。図書館としょかん伝記でんきもありますね。NHKエヌエイチケイあさドラで『らんまん』という番組ばんぐみ放送ほうそうされていましたね。牧野富太郎をモデルにしたものですね。」

「そうそう、そうなんだ。モンタ博士はかせ毎朝まいあさていたよ。」
モンタ博士

オーくん
「その牧野まきのとみ太郎たろうさんが、どうしたのですか。」

牧野まきのとみ太郎たろうは、日本にほん植物しょくぶつにちがうくに文字もじ使つかうのはどうなのか。日本にほんには、カタカナというすばらしい文字があり、それを使って植物の名前なまえくようにしようと、みんなにったんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「たしかに自分じぶんくに植物しょくぶつには、自国じこく文字もじ使つかほうがいいですね。」

きがめんどうくさい漢字かんじ使つかうよりも、日本にほん文字もじであるカタカナを使つかほう合理的ごうりてき便利べんりだったのでね。」
モンタ博士

花ちゃん
「そうやって、カタカタきになったというわけですね。」

「そうだね。現在げんざい日本にほんでは、植物しょくぶつ学術がくじゅつ名称めいしょうにはカタカタをもちいることがまりになっているのさ。」
モンタ博士

日本が世界に誇る偉大な植物学者:牧野富太郎
 1862年(江戸時代末期)高知県佐川村に生まれる。実家は雑貨商と酒造業を営む裕福な家に生まれ、幼少の頃より植物に興味を持ち植物観察に夢中になる。日本植物分類学の権威。日本植物学の父と言われる。命名した植物は1500種もあり、生涯に50万点の標本作成や観察記録・随筆など多数。東京都立大学には、その標本が保存されている。高知県には牧野植物園、練馬区ねりまく東大泉ひがしおおいずみにも牧野記念庭園がある。モンタ博士は全て訪問し、その業績を学び感動したことを覚えている。また、多数の書物があるが、『学生版 牧野日本植物図鑑』は、モンタ博士が初めて買った植物図鑑で、たくさん勉強させてもらった思い出の図鑑でもある。なお、NHKの朝の連続ドラマでも、フィクションの部分も多くあるが、2023年春から秋まで放送されていた。
   てくてく自然散歩シリーズ
このページの先頭へ