トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (3)季節きせつ生物せいぶつ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (11)おいしい植物しょくぶつ世界せかい
(651)はる山菜採さんさいとり、てくてく・その1 ヤブカンゾウ
花ちゃん
あたたかくなりましたね。うれしいです。はるですね。」

オーくん
啓蟄けいちつぎて、むしたちの出番でばんですね。たのしいです。はるですね。」

「さあ! いよいよ『てくてく散歩さんぽ』の季節きせつだね。みんなであちこちあるこう!」
モンタ博士

オーくん
「あっ! あそこにみどりのとんがりがいっぱいえますね。」

「そうだね。みんなでもっとちかくでてみよう。」
モンタ博士

写真1
花ちゃん
「あっ! これは、ヤブカンゾウのはるですね。たしか、べられるんですね。」

オーくん
「えっ! べられるって、本当ほんとうなの。」

「そうだよ。ヤブカンゾウは、はるいのちのみなぎりをギューッとつめこんだようだね。はなちゃんとオーくんは、べたことあるのかな。」
モンタ博士

花ちゃん
植物しょくぶつ図鑑ずかんにはべられるといてありますが、正直しょうじきうと、わたし、実際じっさいには食べたことがないんです。」

「そうか、それなら、今日きょうはみんなで『ヤブカンゾウの酢味噌すみそあえ』をべようよ。」
モンタ博士

オーくん
「どうやってべるのですか。レシピとかあるんですか。」

「おをわかして、ヤブカンゾウをゆでて⋯⋯。あっ! そうだ。ゆでるまえに、なまりたてをべてみようよ。」
モンタ博士

花ちゃん
なまでもだいじょうぶですか。えぐいあじとかしないんですか。」

「そんなに心配しんぱいすることはないよ。モンタ博士はかせ経験けいけんからすると、ちょうどいまくらい、つまり10cmセンチメートル未満みまんくらいのなら、なまでもけっこう???なあじがするよ。」
モンタ博士

花ちゃん
なまでもけっこう???なあじって、どんな味なんですか。ちょっとこわいのですが⋯⋯。」

「だいじょうぶ、植物しょくぶつ研究けんきゅう山菜さんさい経験けいけん40ねんのモンタ博士はかせにまかせてごらん。さあ、いっしょにりたてヤブカンゾウをべよう。」
モンタ博士

オーくん
「それでは、いただきましょう。どこからればいいのかな。」

「そうだね。地面じめんをほんのすこしだけほるかんじかな。緑色みどりいろしたしろっぽくなっているね。そのあたりからればいいんだ。でもいいけど、ハサミがあるとベストだね。」
モンタ博士

写真2
オーくん
「それでは、ります。エイっと! つぎに、ポイっと! おくちなかへ! あっ! うっ! おっ!」

花ちゃん
「どうしたのオーくん。おいしい? わたしもつづけて、エイっと! つぎに、ポイっと! おくちなかへ! うわあああああああああ! あまーい。」

「そうだろう、そうだろう。あまいだろう。ヤブカンゾウのカンゾウとは、あまくさいて、カンゾウとむんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「たくさんって、さっきおはなししてくれた『ヤブカンゾウの酢味噌すみそあえ』をつくろうよ。」

花ちゃん
酢味噌すみそあえ! おいしそうですね。りましょう。採りましょう。」

「そうだね。はるいのちをみんなでいただこう。でも、りすぎてはいけないよ。ほんのちょっとだけ、春の雰囲気ふんいき、春のあじたのしむだけだよ。また、来年らいねんのため全部ぜんぶを採っちゃだめ、自然しぜんのめぐみは大事だいじにしようね。」
モンタ博士

オーくん
かりました。そのとおりですね。べられるだけにしますね。」

「そうだね。では、いまからモンタLABOラボかえってつくろう!」(※LABO=研究室けんきゅうしつ
モンタ博士

 ⋯⋯ということで、モンタ博士はかせのおうちのキッチンで、つくはじめたとさ⋯⋯
「モンタ博士はかせいまから、料理りょうり鉄人てつじんモンタに変身へんしんします。まず、ヤブカンゾウをきれいにみずであらい(下写真したしゃしん)、しおすこれたおで少しゆでます。」
モンタ博士

写真3
花ちゃん
料理りょうり鉄人てつじん=モンタ博士はかせ! きちんとできるのですか?」

料理りょうりあいです。だいじょうぶ。つぎに、味噌みそ砂糖さとう、みりんを1:1:1:1でまぜまぜして、酢味噌すみそつくる。」
モンタ博士

オーくん
「それからどうするのですか。」

「もうおしまい。さっきゆでたヤブカンゾウの水気みずけをとって、酢味噌すみそれれば、ハイ! できあがり!」
モンタ博士

花ちゃん
「もうできあがりですか。なにかポイントとかないのですか?」

「そうだね。ゆでるときにはねつくわえすぎないようにね、それから、酢味噌すみそであえるまえつめたいみずでよくやすとおいしいね。」
モンタ博士

オーくん
「いただきまーす。うわああああああ! おいしいです。酢味噌すみそ最高さいこう!」

花ちゃん
「わたしもいただきまーす。うわああああああ! あまくておいしくて、笑顔えがおになっちゃいます。」

写真4
「そうだね。酢味噌すみそがきらいなひとはね、おかかとおしょうゆで『おひたし』でもいいよ。ともかく、はる大地だいちのめぐみなんだ。ありがとう!」
モンタ博士

オーくん
「よーし! さらにおいしい植物しょくぶつさがしをしましょう。ぼくたちは、山菜さんさいハンタートリオです。今後こんごもよろしく。」

毒草どくそうとまちがえないで!
 スイセン、ヒガンバナ、キツネノカミソリなど、ほそくてながくて緑色みどりいろでよくている毒草どくそうおおいので十分じゅうぶん注意ちゅういしましょう。とくくちれるものなので、植物しょくぶつ山菜さんさいにくわしいひとといっしょにきましょう。間違まちがえてたいへん事故じこになる場合ばあいもあり、テレビやニュース新聞しんぶんなどでも報道ほうどうされています。
 日本にほんにはさん大毒草だいどくそうとして、ドクウツギ、ドクゼリ、トリカブトがありますが、どこにでもあるものではなく、個体数こたいすうすくないので、あまり心配しんぱいはいりません。しかし、以下いかしる毒草どくそうは、よくかけるものなので、注意ちゅうい必要ひつようです。よくしゅとの比較ひかくきますので、参考さんこうにしてください。
①ノビルとスイセン
 ノビルはをちぎるとネギのにおいがしますが、スイセンはまったく匂いがしません。また、ノビルは球根きゅうこんまるかたちですが、スイセンはフラスコのような形です。なお、スイセンは全草ぜんそう有毒ゆうどくであり、とく球根きゅうこん毒性どくせいつよいのです。
②ヤブカンゾウとキツネノカミソリ
 開花かいか時期じきちがいます。ヤブカンゾウは6~7がつごろ、キツネノカミソリは8月をぎてからはなきます。ヤブカンゾウはんぼのあぜみちかわなどにえています。 
③ニリンソウとトリカブト
 けるほうほうとしては、はなちゅうもくしましょう。ニリンソウは春先はるさきしろい花をかせ、トリカブトはあきごろ紫色むらさきいろの花が咲きます。また、ニリンソウはくきたかくなりませんが、トリカブトは成長せいちょうすると茎ががり、1メートルほどになります。
   てくてく自然散歩シリーズ
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