1.身近な自然の観察
(4)生物と日本人のかかわり
2.植物の世界
(4)被子植物(単子葉類)のなかま
(9)わあ、楽しい! 草花あそびの世界
(584)ササの葉でササ舟作り他
クマササ
ヤダケ
スズタケ
「モンタ博士! これらは,全部ササの葉ですね。」
「そうだよ。ササの葉だね。ササの種類というのはね,とってもたくさんあってね,日本だけでも細かく分類すると,400種類もあるそうなんだ。」
「そんなにたくさんあるんですか。見分けるのもむずかしいですね。」
「今日は,ササのお勉強ですね。ササの種類はいっぱいあるんですね。あんまりむずかしい専門的なお話は,どうも,ちょっと苦手です。」
「そうだね。植物学的なお話や分類については,もう少し大きくなってからでもいいと思うよ。」
「そうですね。そのとおりですね。」
「みんなはね,本を読んでいろいろな知識を得るよりも,植物を見たりさわったり,においをかいだりと,いろいろな体験的な活動をすることが大事だと思うよ。」
「体験的な活動・・・というと,何だかむずかしい感じもしますが・・・。」
「そんなことないよ。つまり,あれこれいじったりさわったりして『遊ぶ』ということだよ。」
「そうか。草花遊びは楽しいよね。ぼく大好きだ。」
「それでは,今日はササを使ってみんなで遊ぼう!」
「うわあー。楽しそうですね。やりましょう! やりましょう!」
「それでは何をどうやって遊ぶのですか。」
「ここに一枚のササの葉があるだろう。これを使って『舟』を作ろう。」
「ササで作る『舟』? そんなことができるのかな。」
「私,見たことあるわ。でも,作り方は分かりません。」
「それでは,今から教えてあげるね。まず,(1)のようにササの葉を用意してごらん。次に(2)のように葉のはじっこを折って,それから,真ん中の主脈という太くなっている部分を残して,その片方を少しさいてみよう。つまり,(3)のようにするんだよ。」
「こうかな,こうかな。」
「その調子だね。うまいぞ,いいよ,いいよ。」
「それからもう片方もさいたら,どうするのですか。」
「葉が(4)のように3つに分かれたね。そしたら,これからがちょっとむずかしいけどね,どちらでもいいけど,はじの葉を反対の葉の間に入れるんだよ。写真の(5)のようにするとね,(6)で半分は完成だよ。」
「ちょっとむずかしいけど,教えてもらえば,すぐに分かりますね。」
「そうだね。そうやって,人から人へと教え合うのがいいね。草花遊びって,コミュニケーションしながら遊べるからいいんだね。」
「反対側も同じようにやればいいのですね。」
「そのとおり。だんだんと上手になっていくね。初めはうまくいかなくても,やっていくうちに,少しずつコツを覚えていくんだね。これも,草花遊びの楽しみでもあるね。」
「不思議ですね。本当に不思議ですね。」
「何がどうしたの,オー君。」
「たった一枚の平面の葉っぱだったものが,立体になるなんて,とてもすてきですね。それにおどろきです。」
「そうだね。道ばたや,野山のあちこちにふつうにある植物でも,ちょっと手を加えたりするだけで,おもしろい遊びができるんだね。」
「ほんとうにそうですね。草花遊びって,ほんとうに楽しいものですね。」
「できあがりが(7)ですね。(8)は水に浮かべたササ舟で完成でーす。」
「ササ舟ができてよかったね。でも,ササの葉で,こんなこともできるんだよ。これはね,おすし屋さんで教わったものなんだよ。ササの工作? といっていいかな・・・。」
「工作・・・ですか。」
「ササの葉とハサミがあればいいよ。でも,刃物を使うから十分に注意しよう。」
「どんなふうにやるのですか。」
「まあまあ,見ていれば分かるよ。さあ! こうやって,こう切って,ハイ! できあがり。バランの完成です。」
バランについて
右の
写真の
(9)のようなものを
見たことはありませんか。コンビニのお
弁当などによく
入っていて,バランというものです。
今は
薄いプラスチック
材質のものですが,
元は,ハランという
植物やササの
葉を
用いて
作ったそうです。
昔の
寿司職人や
料理人は,おかず
同士の
味移りを
防ぐため,また,お
弁当などに
彩りを
添えるために
作ったそうです。いろいろと
工夫して
作ってみたものを
以下紹介します。