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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (1)昆虫こんちゅう植物しょくぶつ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (1)はなのつくりとはたらき
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
(583)アザミの花の不思議ふしぎ
写真1
花ちゃん
「すてきなアザミの()ですね。これも奥様(おくさま)がえがかれたものですか。」

「そうだよ。いつもお(ねが)いすれば(こころよ)くすぐかいてくれて感謝(かんしゃ)×(むげんだい)です。」
モンタ博士

オーくん
「アザミの(はな)なら,ぼくも()たことあるし,()っているよ。」

花ちゃん
「でもね,アザミというのは,(なん)種類(しゅるい)もあるのよ。」

オーくん
「ふーん。そうなんだ。それでどのくらいの種類(しゅるい)があるの。」

花ちゃん
「ともかくたくさんあるんですね。モンタ博士(はかせ)!」

「そうだね。ある(ほん)によると,日本(にほん)には100種類(しゅるい)以上(いじょう)もあるそうだよ。」
モンタ博士

オーくん
「え! 100種類(しゅるい)! こりゃだめだ。ギブアップです。」

花ちゃん
「そんなことないわ。とてもよく()かける種類(しゅるい)は,(かぎ)られているわ。」

「そうだね。アザミは地域(ちいき)によって,いろいろな種類(しゅるい)があるけど,まあ,この(へん)では,(すう)種類が()かればいいんじゃないかな。」
モンタ博士

花ちゃん
「とてもよく()かけるのは,ノアザミとノハラアザミですね。」

「そうだね。ノアザミというのは,(はる)から(なつ)にかけて()くアザミでね,総苞(そうほう)といって,(はな)(した)部分(ぶぶん)がねばねばになるのが特徴(とくちょう)だよ。」
モンタ博士

オーくん
「ふーん。なんだかむずかしそうですね。」

「そんなことないけどね。あ! そうだ。アザミにはいろいろな(むし)たちがいっぱいやってくるんだよ。虫とアザミの関係(かんけい)について,勉強(べんきょう)するといいよ。」
モンタ博士

オーくん
「え! (むし)()るの。それなら勉強(べんきょう)したいです。」

(した)(はな)はノハラアザミだね。いろいろなチョウやハチ,甲虫(こうちゅう)などが()ているんだよ。」
モンタ博士

写真2
アザミとキチョウ            アザミとイチモンジセセリ
写真3
アザミとハナバチ           アザミとコアオハナムグリ
オーくん
「うわあー。いろいろな(むし)がいっぱいですね。」

「そうだろう。あれこれとたくさんいて,()ていてとても(たの)しいね。」
モンタ博士

花ちゃん
(むし)とアザミはなんで(なか)がいいのですか。」

オーくん
「そんなの()まっているじゃん。(はな)(みつ)うためだよ。花粉(かふん)栄養(えいよう)があるから,それを()べに()(むし)もいるんだよ。」

花ちゃん
「そうね,そのとおりね。でも,(はな)(みつ)花粉(かふん)(むし)たちに(あた)えるだけなのかしら。そんなんじゃ,花だけが(そん)しないかな。」

「そうだね。大事(だいじ)なポイントだね。ギブ・アンド・テイクという言葉(ことば)っているかな。(あた)えると同時(どうじ)に,もらうという意味(いみ)だね。アザミの(はな)(むし)()て,花の(うえ)を虫たちが(うご)(まわ)ると,花は刺激(しげき)()けて,花粉(かふん)()(ちゅう)(とう)()()げるということをするんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
(なん)だかむずかしそうなお(はなし)ですね・・・。でも・・・。」

オーくん
「でも,おもしろそうですね。(なん)だかアザミの不思議(ふしぎ)があるみたいで,わくわくドキドキしてきました。」

「そうだろう。アザミの(はな)変化(へんか)かるように,(した)()をかいたから()てね。でも,これは,モンタ博士(はかせ)がえがいたものだから,あまり上手(じょうず)ではなくてごめんね。」
モンタ博士

写真4
「それからね,ミヤコアザミというアザミがあってね,花粉(かふん)()かび()がってくるようすをとったから,()てごらん。(1)の写真(しゃしん)矢印(やじるし)のところを(ゆび)でさわると,(2)の写真のように,(すこ)しだけど変化(へんか)しているのがかるかな。どうかな。」
モンタ博士

写真5
写真6
(1)           (2)
「それから,動画(どうが)もチャレンジしたけど,(いま)(いち)よくからないんだ。一番(いちばん)かりやすいのは,ルーペを使(つか)って(はな)をちょんちょんとさわってごらん。もくもく(しろ)()(ふん)()てくるようすがよく()えるよ。おもしろいぞ。おどろきだよ。」
モンタ博士

アザミの(はな)構造(こうぞう)について
 アザミの(はな)は,筒状(とうじょ)(うか)だけの(あつ)まりで,ほっそりとした筒状花の(なか)から,さらに(こま)かいずいというものが()()してくる。(ゆう)ずいは5(ほん)だが,(ほそ)(なが)(やく)(こなぶくろ)がくっつき()って(ひと)つの(かたち)となり,(しゅう)(やく)(ゆう)ずいとよばれている。
 (わか)い筒状花では,しべはまだ葯の煙突(えんとつ)の中にっこんでいるが,この(とき)すでに葯は(うち)(がわ)()けて煙突の中にたまっている((エー)状態(じょうたい))。(あたま)部分(ぶぶん)(ゆび)でこすると,あっと()()に,煙突の(さき)からもくもくと()てくる。このことは,接触(せっしょく)刺激(しげき)によって,()()(ゆみ)なりに()がり,それで煙突が(した)()()られるからである。煙突内(えんとつない)花粉(かふん)は,雌しべという(ぼう)によって(そと)()()されるのである((ビー)の状態)。煙突のてっぺんにたまった花粉がなくなったころ,雌しべが()びてくる((シー)の状態)。そして,雌しべが(じゅく)し,(さき)(ふた)つに()れて受粉(じゅふん)準備(じゅんび)ができ,(ほか)の花の花粉をもらう用意(ようい)(ととの)うのである((ディー)の状態)。
   てくてく自然散歩シリーズ
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